外食やお酒なしの生活は考えられないビジネスパーソンができるだけ健康でいるために、「せめてこれだけ」は実践するべきこととはなんだろう?
毎日忙しくて「このままでは健康が心配」というビジネスパーソンにとってハードルが低い、実現可能性の高い方法が『外食もお酒もやめたくない人の「せめてこれだけ」食事術』(ウェッジ刊)にまとまった。著者は、月刊『栄養と料理』元編集長のベテラン食生活ジャーナリストだ。同書からその内容を紹介する。
お酒に「合う物」ばかり選ぶと 塩分・カロリーの過剰摂取に
お酒好きの人に「飲酒量を減らせ」といってもなかなか聞き入れないが、いっしょに食べる料理、いわゆるおつまみの種類や量を変えることなら「聞く耳を持つ」はずなので、 宴会時の食事法を考えてみよう。
おつまみは高塩分・高カロリー
基本的におつまみはカロリーか塩分(あるいはその両方)が多いことを肝に銘じておこう。料理は多種多様なので一概にはいえないのだが、一般的には「和風のおつまみは塩分が高く、洋風のおつまみはカロリーが高い」ことが多い。また、これも個人の好みなので、やはり一概にはいえないが「ウイスキーなどの強いお酒には高塩分のおつまみが合い、ビールなどの弱いお酒には高カロリーのおつまみが合う」傾向にある。
合う物(合いすぎる物)ばかりを選んでいると栄養的に偏ったり過剰摂取につながったりする。何よりも、アルコールが進む(進み過ぎる)。酒のおつまみとはいえ、 和風・洋風・中国風などをバランスよく頼みたい。お酒の種類とおつまみの相性(日本酒には和風料理、洋酒には洋風料理、中国酒には中国風料理等々)を重要視する人は、「飲み会」ごとに違う種類のお店(和風店、洋風店、中国風店等々)を選択するようにしよう。
加熱野菜料理を最初に頼む
おつまみを頼む際に見るメニューは野菜料理から先に見るクセをつけよう。そして 「加熱した野菜料理(できれば煮物か焼き物か蒸し物)」を最初に頼む。そのあとで好きな物を注文する。理由は、好きな物を最初に頼み、あとで(健康のことも考えて)野菜を頼もうとすると、頼み忘れることになるから。加熱野菜系のおつまみを、最低一品は注文したいので、最初に選ぶ。また、一般的に早く頼んだ物は先に出てくることが多いので、野菜物を最初に食べることにつながるだろう。アルコールの吸収速度や血糖値の上昇速度を少し遅くするのに役立つ。