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Photo by John Sciulli / Getty Images

2020年2月10日の報道により、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SoftBank Vision Fund)が出資した米電子商取引(EC)スタートアップ「ブランドレス(Brandless)」が事業を完全閉鎖することが明らかになった。ブランドレスは、高品質の「ノーブランド」商品を、すべて3ドルという固定価格で販売するEC企業で、かつては将来を期待されていた。

しかし、今回の廃業報道に至るまでの数年間は多くの問題に見舞われ、ソフトバンクからの投資を受けての経営幹部再編として、最高経営責任者(CEO)が短期間で次々に変わるなど、ごたごたが続いていた。

筆者がブランドレスについてForbes.comで初めて言及したのは2018年。流行発信地として知られる米ロサンゼルスのメルローズ・アベニューに、同社が(不意打ちで)ポップアップ・ストアをオープンしたときだ。

筆者はその際、ブランドレスについて、高品質のオーガニックやヴィーガン、グルテンフリー、FSC認証(森林の環境保全に配慮した持続可能な方法で生産された木材を使った紙製品などに与えられる)などの特長を持った多様な商品を、驚くような低価格で販売すると約束する企業として紹介し、こうした注目すべきEC企業を消費者に広める手段として、ポップアップ・ストアは効果的だとコメントした。

同社はその低価格の実現に際し、消費者がブランド商品を購入する際に上乗せされる、「ブランド税」とも呼べる割高分を算出し、それを除外していた。

ブランドレスは、ベンチャーキャピタルの支援を受け、累計3億ドルの資金を調達したと報じられていたが、それだけでは、儲かるビジネスモデルへと転換するのに不十分だった。しかも、ソフトバンクが支援を約束した2億4000万ドルについては、財務目標の達成を条件に分割で提供され、結果的にはブランドレスに全額が投じられることはなかったようだ。

同社が廃業に追い込まれたのはなぜか、ほかの見解もいくつか述べたい。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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