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Tomohiro Ohsumi/Getty Images

「ビジョンファンド2号」の立ち上げを目指すソフトバンクが、自社で25億ドル(約2700億円)の資金を注入したことが2月18日のロイターの報道で明らかになった。同社の第2弾の巨額ファンドに対する投資家の関心は、当初の予想を下回っており、自社の投資を呼び水にして、より多くの投資を呼び込む狙いがあると見られている。

ソフトバンクは昨年10月以来、25億ドルをスタートアップ企業らに注いでおり、追加で25億ドルの出資を検討中であると、関係筋がロイターに伝えた。

同社はビジョンファンド2号の立ち上げにあたり、1080億ドルの出資獲得を目標とし、自社で380億ドルを出資するとしていた。しかし、投資家の懸念の高まりの中で新規の調達は難航し、立ち上げは遅延している。

ソフトバンクが12日に発表した2019年10-12月期(第3四半期)の決算で、ビジョンファンド部門の営業損益は、ウーバーやウィーワークなどの投資先の価値減少により、20億ドルの赤字だった。全体の営業利益は前年同期比99%減の2500万ドル以下となった。

ソフトバンクCEOの孫正義は、ビジョンファンド2号の規模を縮小すると明らかにした。背景にはウィーワークへの投資が失敗に終わったことや、物言う株主として知られるエリオットマネジメントからのプレッシャーがあると見られる。

同社は新たなポートフォリオを立ち上げて、ビジョンファンド2号に投資家を呼び込もうとしているものの、調達のスピードは2017年に始動した初回のビジョンファンドと比べればはるかに緩やかだ。

ソフトバンクの株価は2019年下半期に12%下落した。同社は昨年10月、IPO計画を撤回後に経営危機に直面したウィーワークに100億ドルを援助していた。一方で、別の投資先であるウーバーの株価も、2019年5月のIPO以降に25%近い下落となっている。

しかし、先週は米連邦地裁がTモバイルとスプリントの合併にゴーサインを出したのを受けて、ソフトバンクの株価は12%の急騰となった。ソフトバンクはスプリント株の約85%を保有している。

一方で、ソフトバンク関連でもう一つ注目すべき動きが、物言う株主であるエリオットマネジメントが25億ドルを超えるソフトバンクの株式を取得し、自社株買いやガバナンスの改革、ビジョンファンドの投資判断の透明性の向上などの要求をつきつけている件だ。

ソフトバンクCEOの孫正義は日本で2番目の富豪であり、フォーブスは彼の保有資産を224億ドルと試算している。

編集=上田裕資

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