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新型コロナウイルスによる肺炎の猛威にさらされる中国で、オンライン教育ブームが起きている。もともとIT(情報技術)を活用した教育サービス「エドテック」の利用が進んできていたことも背景に、ウイルス対策で自宅待機を余儀なくされている大勢の児童や学生らが、ネット経由で学習したり授業を受けたりしている。企業の間でも在宅勤務(テレワーク)に切り替える動きが広がっており、今回のウイルス禍を機に、よりサステナブル(持続可能)な学び方、働き方への移行が加速する可能性もありそうだ。

中国エドテック最大手の好未来教育集団(TAL Education Group)は1月26日から、子ども向けにさまざまな授業のライブ配信を試験的に提供している。主要科目のほか、「Scratch(スクラッチ)」を用いたプログラミング、習字といった教養科目も選べる仕組みだ。多数の子どもが参加しており、新型コロナウイルスの発生地となった湖北省武漢市の子どもも特別に招待されている。

「学校は休むが、勉強は休まない」──。科学コミュニケーション企業のカタバ(Cataba)で働き、北京に住むリー・ティンによると、中国の生徒や学生らの間ではそんなスローガンが流行しているという。「労働者や学生は大半の時間を自宅で過ごしています。一方、中国のほとんどの地域ではブロードバンドのインターネットが使えます。そのため、オンラインでの勤務や学習に切り替えるのは時宜にかなっています。私たちはこの新しい働き方、学び方の方が効率的で融通も利くと分かり、浮き浮きすらしています」(リー)

中国では近年、エドテックが急成長を遂げてきた。学歴が重視されるお国柄からすると、それもある意味、当然かもしれない。その波に乗っている一社が跟誰学(GSX Techedu)。2019年の上場以来、躍進しており、時価総額は約3倍になり、向こう1年で163%の増収を見込んでいる。

新型コロナウイルスの流行を受け、中国のソフトウエア企業は人々のニーズを満たすために立ち上がり、エドテックやネットワーキングのプラットフォームのブームを生み出している。都市部と農村部の教育格差の是正を目指す跟誰学も、今回のオンライン学習者の急増を好機と捉える。

リーはオンライン教育のメリットをこんなふうに説明していた。「きのう、娘のために(オンライン)授業の大部のパッケージを購入しました。1時間当たり20ドル(約2200円)ほどのものです。1対1で教えてもらえ、特定の問題を解くのを手伝ってくれます。ユーザーに合わせた内容で、フレキシブルです。この点に関しては、個々の生徒に内容をあまり合わせない、オフラインの授業よりも有益でしょう。オンラインでは、生徒側が先生側に学びたいことを伝え、そうした授業を用意してもらえるのです」

編集=江戸伸禎

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