ビジネス

2020.02.18

靴ブランドのコールハーン、米でIPOへ 「アスレジャー」に注力

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・多くのブランドは米アマゾン・ドット・コムで売ることに抵抗を感じていない


ナイキはアマゾンで自社製品を販売することを打ち切ったが、コールハーンはオンライン販売を増やす計画の一環で、アマゾンや、人工知能(AI)を活用して選んだアイテムを届ける定額制サービスの米スティッチ・フィックス(Stitch Fix)など、オンライン小売店を当てにしている。オンライン販売はすでに売り上げの30%超を占めており、今後さらにこの分野の提携を加速していく方針だ。

・中国での新型コロナウイルスの感染拡大が大きな不確実性になる恐れがある


コールハーンも同業他社の一部と同じように、中国での新型コロナウイルスの感染拡大によって、原材料の調達や製造、販売が打撃を受けるかもしれないと懸念している。コールハーンのシューズやハンドバッグのうち、中国で生産されているものは15%足らずだが、ほかの国で下請けを担う業者が中国産の原材料を使っているという。同社は今後、中国での生産比率を下げることを計画している。

ただ、インドやベトナムに拠点を置く業者など既存のサプライヤー、あるいは新規のサプライヤーなどが新型コロナウイルスの感染拡大による調達コストの上昇分を取引価格に反映させ、それによって自社の利益率が圧迫される恐れもあるという。

全米靴流通販売業協会(FDRA)によれば、米国で販売されている靴の99%は輸入品で、その70%は中国からの輸入品となっている。またコーエン・アンド・コーのアナリスト、ジョン・カーナンはリポートで、米国で販売されている衣料品の3分の1は中国産の原材料を用いているという米商務省のデータを引きながら、「中国にある製造施設に関しては不確定要素が非常に多い」と警鐘を鳴らしている。

編集=江戸伸禎

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