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純利益率は50%以上


Kullanderによると、同社の2019年の売上高は1000万から2000万ドルの間で、純利益率は50%を超えるという。2020年には売上高を倍増させる計画だ。

Amberの現在の従業員数は105名だ。同社が香港を拠点とする上で大きな利点が2つある。1つは、シンガポールの「Binance」や北京の「Huobi」、香港の仮想通貨デリバティブ取引所「BitMEX」など世界最大規模の取引所がすぐ近くにあるため、良好な関係を築いてテクノロジーを統合しやすいことだ。

もう1つは、香港の仮想通貨規制が米国に比べて緩いことだ。米国では、SEC(証券取引委員会)が一部の仮想通貨を「未登録有価証券」と見なしており、先行きが不透明だ。一方、香港では2018年に証券先物事務監察委員会が「仮想通貨は有価証券に該当しない」と宣言し、投資家はより安心して仮想通貨を購入できるようになった。

現在、Amberの顧客は、30カ所の取引所で700以上の仮想通貨を取引きすることができる。同社の顧客の80%はアジアに拠点を置いている。これに対し、米国最大の取引所であるコインベースでは、取引きできる仮想通貨の種類は30に満たない。

Kullanderの規制に対する考え方は、米国の起業家や投資家に比べてリベラルだ。かつて、仮想通貨スタートアップ「Origin X Capital」の幹部は、Amberが売買双方の当事者となる仮想売買を行い、特定の仮想通貨の人気が高まっているように見せかけたとして同社を非難したことがあった。

感染拡大は仮想通貨ビジネスに追い風


これに対し、Kullanderは仮想売買を一度もしたことがないと否定しつつも、「仮想売買が悪だとは思わない。従来の金融商品では仮想取引きは違法だが、仮想通貨の世界では注目を集めるために行われている」と述べている。

「我々は、規制に対して反対でもなければ、賛成でもない。規制よりも重要なのは、社会的な信用を得ることだ。正しいことをしていれば何も心配することはない」とKullanderは話す。これまでのところ、同社の戦略は当たっているように見える。規制の抜け穴を突くことで有名なBinanceも順調に事業を拡大している。

現状、アジアに本拠を置くリスクの1つがコロナウィルスの感染拡大だ。Amberでは、全従業員が在宅勤務となっている。「顧客を訪問するばかりが仕事ではない」とKullanderは述べ、コミュニケーション効率が多少落ちても業績への悪影響はほとんどないという。

「仮想通貨ビジネスの良い点は、年中無休で市場にアクセスできることだ。感染拡大を受けて家で退屈に過ごしている人が増加したため、仮想通貨取引きは停滞するどころかますます活況だ」と彼は語った。

編集=上田裕資

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