ビジネス

2020.02.18

起業して得られる経験は何にも代え難いものがある|JapanTaxi 川鍋一朗

JapanTaxi代表取締役社長の川鍋一朗氏

国内No1のタクシー配車サービス「JapanTaxi」アプリなど、タクシー業界のIT化を次々と推し進めるJapanTaxi。同社代表取締役社長の川鍋一朗氏はタクシー業界最大手「日本交通」の3代目として会長も務める。川鍋氏に起業家の素養や事業立ち上げのポイントなどについて聞いた(全6話)。※本記事は2019年4月に掲載したインタビュー記事に加筆・修正を加えております。

「コラボレイティブモビリティ」を目指す


──今後のJapanTaxiの挑戦についてお聞かせください。

「移動で人を幸せに。」というのが我々が目指すビジョンです。

少子高齢化や過疎化といった移動の社会課題に直面している日本だからこそ、世界最先端の課題解決方法が生み出せると思っています。

現在、アメリカや中国などのシェアモビリティサービスが大きな注目を集めていますが、私は同じ仕組みが必ずしも日本に最適だとは思っていません。

日本はそもそもドライバーとなる労働者が不足しているので、既存のタクシーを「相乗り」することで効率化する仕組みが主流になるかもしれません。またその後は、自動運転がいち早く普及する可能性もあるでしょう。

自動運転が実現したのちには、シェアリングモビリティを超えた「コラボレイティブモビリティ」を実現したいとも考えています。タクシーの中に宅配便も郵便もコンビニも乗せる、というコラボ発想です。

この日本流のモビリティの進化を推進することで、「移動で人を幸せに。」したいと思っています。

──「JapanTaxi Data Platform」の発足も新たに発表されました。

配車プラットフォーム・決済プラットフォームに続く3本目の柱として立ち上げたのが、タクシーから取得できるビッグデータを用いて移動の未来を創る「データプラットフォーム」です。

タクシーは365日24時間走っているので、物理的に新しいデータに触れられる機会がたくさんあります。
次ページ > 右に行くも左に行くも自分次第という景色を一回見る

文=堀田慶介 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

ForbesBrandVoice

人気記事