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2020.02.16

ウーバーがグーグルに10億円の和解金、「自動運転訴訟」で


裁判所に出廷した元グーグルエンジニアのアンソニー・レバンドウスキー(右)(2019年11月、サンフランシスコ)(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)


レバウンドスキーは法廷闘争を継続


その数カ月後にウェイモはウーバーに対し訴訟を起こし、レバウンドスキーがウェイモの機密を盗んだと主張した。ウーバーは最終的にレバウンドスキーを解雇し、2018年の初頭にウェイモと和解した。和解の条件としてウーバーは同社の株式2億4500万ドル相当をグーグルに譲渡し、今後は一切ウェイモの技術を利用しないと誓約した。

ウーバーはその後、レバウンドスキーとロンの裁判費用を負担すると宣言していた。フォーブスは今回の調停に関し、ウーバーのコメントを求めたが現時点で回答は得られていない。

レバウンドスキーの弁護士のNeel Chatterjeeによると、彼は今後も法定で争う構えだという。昨年8月に連邦検察はレバウンドスキーが、グーグルから33件の機密を盗んだとして起訴していた。彼はグーグルの社内サーバから、自動運転車のLiDARセンサーや自動運転テクノロジー関連のデータを大量にダウンロードしていたとされる。

カラニックの後任としてウーバーのCEOに就任したダラ・コスロシャヒは、2018年7月にレバウンドスキーやロンが立ち上げたウーバーのロボットタクシー開発部門を閉鎖し、その後は自動運転車両の開発に専念してきた。

同じ年の3月にはウーバーの自動運転車両がアリゾナ州テンピの路上で歩行者をはね、死亡させる事故を起こしていた。

現在、ロンが主任を務めるUber Freightはトラックドライバーや運送関係者が、専用アプリ経由で貨物や輸送ルートの予約を行えるサービスを提供している。ウーバーによると、Uber Freightの売上は伸びており、直近の四半期で89%の成長を記録したという。

編集=上田裕資

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