Galaxy Z Flipは、約6.7インチ/2636×1080ピクセルのフォルダブルOLED(有機EL)ディスプレイを搭載、フィーチャーフォンのように縦方向に折り畳めることが特長。重量は約183g、サイズは開いたときが約74(幅)×167(奥行き)×6.9(厚さ)ミリ、閉じたときが約74×87×15.5ミリ。SoCはQualcommのハイエンド向け「Snapdragon 855 Plus」、8GBのRAMと256GBのストレージが用意される。
Galaxy Z Flipのカラーバリエーションはミラーパープルとミラーブラックの2色
日本ではau/KDDIの独占販売とされ、予約開始は2月18日、発売は2月下旬の予定だ。
新たな高付加価値カテゴリの開拓
フォルダブル(Foldable)はそのまま「折り畳める」ことを意味し、開けばタブレットのような大画面で、閉じればコンパクトに使えるスマートフォンの新形態。従来からあるフラットな石版タイプと比べデザイン/構造に新味があるというだけでなく、Googleが最新のAndroid OSで開発フレームワークを整備──OSとして折り畳み機能をサポートし、アプリ開発用のインターフェイスを定義──するなど、OSレベルでの機能強化も図られている。つまり、Android陣営としてフォルダブルを"推して"いるわけだ。
フォルダブルを推す最大の理由は、新たな高付加価値カテゴリの開拓にあると考えていい。ローエンドはシャオミやOPPOなど中国勢の躍進が著しく、受けて立つ既存ベンダーは差別化に頭を悩ませてきたが、製造難易度が高いフォルダブルであれば武器になる。
2つのアプリを上下/左右の画面に分割表示し並行作業を可能にするなど、従来の石版タイプでは困難な提案性の高い機能も実現できる。
曲げられるディスプレイパネル「フレキシブルOLED」 写真=SAMSUNG NEWS ROOM
サムスンはかねてから曲げられるディスプレイパネル「フレキシブルOLED」を展開しており、Samsung Developer Conference 2018で折り曲げ可能な「Infinity Flex Display」が発表されて以降は、フォルダブルOLED搭載スマートフォンの発売が待たれていた。フォルダブルOLEDはフレキシブルOLEDに比べ製造工程が複雑で、保護フィルムや折り畳み用ヒンジなど機構部分に高度なノウハウが要求されるうえ、製造コストも従来品に比べ割高だが、いち早く量産に取り組んでいたサムスンにとっては期間的な意味でのアドバンテージになる。