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2020.02.15

ゲーム業界の覇権狙うテンセント、ドイツの有力スタジオに出資

Iryna Tiumentseva / Shutterstock.com

世界のゲーム業界で勢力拡大を狙う中国のテンセントが、ベルリンのゲームスタジオ「Yager Development」の株式を取得した。同スタジオは、ミリタリーTPSゲーム「Spec Ops: The Line」などで知られている。

テンセントは今年1月、「ベヨネッタ」シリーズで知られる日本のプラチナゲームズとの資本提携を発表したのに続き、ノルウェーのゲーム開発会社Funcomの買収計画を発表していた。

テンセントは世界最大のゲームパブリッシャーとして知られ、特にF2P(free-to-play)分野で強みを持つ。昨年のF2Pゲームの上位10タイトルのうち、4タイトルがテンセント関連の企業のものだった。「League of Legends」で知られるRiot Gamesもテンセントの完全子会社となっている。

昨年末にテンセントは欧州のゲーム企業に巨額の投資を行っていくと宣言しており、Yagerへの出資はその一環と見られる。Yagerは昨年8月にバトルロワイアルゲーム「The Cycle」をEpic Games Store独占で配信し、ヒットさせた。

社員数110人のYagerのCEOのTimo Ullmannはプレスリリースで、「テンセントからの出資を受け、新規のプロジェクトを進めていく」と述べた。「テンセントは世界最大のゲーム会社であると同時に、ゲーム分野への出資で着実な成果を収めている。テンセントのパートナーとなれて光栄だ」とUllmannは続けた。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は昨年11月、テンセントが任天堂とのパートナーシップを通じ、米国のコンソール機用ゲームに注力していくと報じていた。

編集=上田裕資

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