崩れ去った出世の階段
一世代前は、就職した企業で30年間勤め上げて出世の階段を上り、悠々自適の年金生活を送る人もいた。だが今や出世の階段は崩壊し、キャシー・ベンコの言う「企業の格子(corporate lattice)」やシェリル・サンドバーグの言う「ジャングルジム」の概念と置き換わっている。今やキャリアアップは企業内だけで形成されるものではない。結果として現代の従業員は、仕事での成長を自分自身で管理する責任が大きくなっている。
積極性や柔軟性、独創性を培えるかどうかは、自分のキャリアのCEOであるあなた次第だ。継続的に自分の実績を数値化・記録して、上司とコミュニケーションを取りながら継続的な計画を立てること。長期的なキャリアパスを描き、それに沿って行動していこう。
自分の将来をコントロールする
自分のキャリアのCEOとなるには、自分の運命をコントロールすることが大切だ。自信を持ち、継続的な学習とスキルアップに集中する必要がある。それは、自分の価値を認識し、自分自身に投資し、自分の存在意義を保ち続けることでもある。自分のスキルや経験、適性を把握し、その情報を自分のパーソナルブランドを発信するために利用しよう。
人生における第一の意思決定者は自分自身だということを忘れないように。一番重要なのは、自分の実力以下の役割で妥協しないこと。米作家アール・ナイチンゲールが言ったように、「職は企業のものであり、キャリアは自分のものだということを覚えておくべき」だ。