首位のInagoraホールディングスを含む2社が50億円以上の資金調達を実施
日本の製品を購入できる中国向けの越境ECサービスを手掛けるInagoraホールディングスが、総額53億円の調達に成功し、2020年1月の資金調達ランキングでは首位となった。Inagoraホールディングスは資金調達と同時に、金融・エネルギーなど多くの事業を傘下に持ち、香港に拠点を置くコングロマリットであるCITICグループとの業務提携を発表。新たな中国人顧客の獲得と販売チャネルの拡大を図っていく。また、同時にスギ薬局との業務提携も実施、日本企業と中国消費者をつなげるB to B to C越境ECプラットフォームの拡大を進めていく。
メタップス創業者の佐藤航陽氏が代表を務めるタイムバンクも、39.5億円の大型調達を実施。これは、空き時間や余剰在庫を利用者に安価に提供するマーケットプレイスの運営を行う同社初の外部資金調達となる。今後は、さらなる認知度アップを目的とした広告や事業開拓を進めていく見込みだ。
モバイルへルスケアを手掛けるFiNC Technologiesは34億円の資金調達を実施し、累計調達額は150億円を突破し、2020年2月時点国内スタートアップ時価総額ランキング記事でも11位にランクインしている。今後はAIの開発や、新規事業の拡大、さらにマーケティング強化を図っていく方針である。
領域別でみると、医療分野の企業が4社ランクイン。FiNC Technologiesやヒューマンライフコード、ミラバイオロジクス、セルージョンがそれにあたる。また、EC分野の企業も続き、Inagoraホールディングス、タイムバンク、Spartyなど3社がランクイン。
2020年2月以降もどのスタートアップが資金調達をして成長していくのか注目していきたい。