この記事では、“TOP20”に選出された企業をまとめて紹介する。
人工合成クモ糸のSpiber、国内7社目のユニコーン企業へ
2020年1月16日にSpiberは、荏原製作所との業務提携および出資を受けたことを発表した。
荏原製作所がSpiberに出資した金額は約10億円で、この調達によりSpiberの想定時価総額は約1005億円となり、現時点における国内7社目のユニコーン企業となった。その他にも、2019年12月に、総額53.8億円の大型資金調達が実施されていたことが登記簿情報より確認できた。
荏原製作所とSpiberはこの業務提携を機に、Spiberの構造タンパク質素材の開発・製造における卓越した技術の製造プロセス効率化に向けて協業していく予定だという。素材産業の変革に挑み、産業機械分野における製品の画期的な機能性向上と用途拡大を追求していく。
また、後払い決済サービス運営のPaidyが9位に新規ランクインした。
2019年11月1日にPaidyは、シリーズCエクステンションラウンド並びに、金融機関による融資で総額156億円の資金調達の完了を発表。2019年の国内スタートアップ資金調達額ランキングでは、人気施設の予約受付サイトを展開するEPARKの200.6億円に次いで2番手だった。
Paidyの調達した資金の内訳は、第三者割当増資と融資がある。第三者割当増資の引受先は、Paypal Venturesのほか、Soros Capital ManagementやJS Capital Management、Tybourne Capital Management、および匿名の投資家が含まれる。融資は、Goldman Sachs Japan(ゴールドマン・サックス・ジャパン)やみずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行からのものだ。
STARTUP DBでは今後も想定時価総額のランキングレポートを出していく。その中でさらなるユニコーン企業が生まれ、世界へ羽ばたき、成長していく姿をこれからも注目していただきたい。
ピックアップ企業
・Spiber
人工合成クモ糸「クモノス(QMONOS)」の開発を手掛けるスタートアップ。“ポリエステル以来の大革命”と言われた同社の「クモノス」は組み替えた蜘蛛の遺伝子からなる合成タンパク質を発酵、高分子合成する。米国の軍事研究機関である米国国防研究計画局(DARPA)も巨額の資金を投じる夢のテクノロジーを展開。
・Paidy
カードのいらないカンタン後払い決済サービス「Paidy」を提供するスタートアップ。
「Paidy」は、オンラインショッピングで購入する際のクレジットカード番号入力や、事前登録をせずに、氏名とメールアドレスを入力するだけで購入が完了するオンライン決済サービスだ。