ビジネス

2020.03.09

イーロン・マスク、ウィキペディアの「自分項目」に不満を表明

イーロン・マスク(Photo by Pascal Le Segretain/Getty Images)

イーロン・マスクは、ツイッターで歯に衣着せぬコメントをすることを厭わない。彼の生の人物像を知るのに、第三者の書いた書籍を読んだりユーチューブのインタビューを見たりする必要はないのだ。

しかし先日、その彼にしてもごく珍しいことが起きた。ツイッターで自身のウィキペディアのページについて意見を述べたのだ。ほとんどの著名起業家やセレブは、自分のウィキペディアのページを顧みはしない。

「何年ぶりかでウィキのページを見た。馬鹿げている!」


しかし、イーロン・マスクは彼らとは違う。

以下が、彼がツイッターから実際に行った投稿だ。

「@elonmusk
何年ぶりかでウィキのページを見た。馬鹿げている!少なくとも、誰かページから『投資家』の文字を削除してくれないか? 私は基本的に投資はしないんだ」

もう何年もウィキページを見ていなかったと明言し、いかにそれが馬鹿げているかを記し、間違いは誰の目にも明白なことを声高に述べる。「自分こそは、とてつもなくハードな仕事をして信じられないほどの悪名をとどろかせた人物だ」と。

曰く、ウィキの経歴のページは奇妙なほどあっさりとしている。すなわち、会社の履歴的な情報に重点が置かれている一方、彼の私生活の悪ふざけや事件については、省略気味なのだ(著名ミュージシャン、グライムとのデートについて短い言及があるだけ?それこそ、最低1章分もの価値があるのに、である)。

だが、マスク氏は自分の記事の一部分について声を上げた。

最初の章は全て、自身のビジネス業務(どの会社を立ち上げたかなど)について書かれていたため、マスク氏は「投資家」のレッテルを貼られた経緯に対して異議を唱えたのだ。

「現代はリアルタイム・データの時代だから、数分でページのカテゴリーから「投資家」が削除された。よくやった!「村」の勝利だ!*」

(*訳注:「It takes a village to raise a child.(子供を健全に育てるには、村というコミュニティ環境が必要だという意味の、イーロンの故郷のアフリカの諺からきていると思われる。)

なぜ、ウィキペディアのページが変更されたのか? マスクが、実は古い意味での投資家ではないことを世間は知っているのだ。シリコンバレーでハーマン・ミラー社製の快適な重役椅子にふん反り返って、裏で糸を操る誰かさんとは違う。彼が好むのは、自分でアイデアを見つけ、その夢の実現の支援者を見つけることだ。
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翻訳=かわのひろこ 編集=石井節子

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