これにより、「準介助犬のなりすまし」を排除することができ、本当に介助犬を必要としている人たちに対してフェアに扱えるということで、航空会社は理解を求める方針だが、「家族の一員」が搭乗拒否をされたときの乗客の逆鱗が今から目に浮かぶようで、現場もおっかなびっくりだ。
空港に犬のための専用ルーム
一方で、人間関係でもよくあるように、愛がねじれて憎しみに変わるケースもよくある。筆者は捨て犬が市のシェルターに多く保護されているのを見学したことがあるが、無責任な買い主には憤りを感じる。
最近では、人気ユーチューバーのブルック・フーツが、自分の映像で犬と戯れながらも、そのおふざけに感情的に切れて、愛犬を叩いたり唾を吐いたりして大炎上した。
その映像を視聴した多くの人が、ロサンゼルス警察にフーツを告発し、警察は動物愛護法に基づいて調査をするまでに至り(結果は不起訴)、ネット上でも強烈に批判を浴びた。フーツは謝罪をすることにはなったが、結果としてはユーチューブの閲覧数を膨大に稼いだことになり、皮肉にも現在も30万以上のチェンネル登録を確保している。
いずれにしても、犬を家族の一員と思っているアメリカ人は、日本人の想像を超えてはるかに多い。犬は人間とは違うなどとむやみに言うことはもちろんタブーで、相手の鬼のような形相に遭遇することになるだろう。
ちなみにラスベガス空港を含む大きな空港では、犬のための専用ルームがあり、「家族の一員」には、人工芝の上で気持ちよくおしっこをしていただくというスペースがつくられている。
連載:ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信
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