その彼女とは、日本のポップアイコンとしてファンを魅了し続けるアーティスト・きゃりーぱみゅぱみゅである。2011年「PONPONPON」で衝撃的なデビューを果たし、今では世界を股にかけるトップスターに。国内では、その名を知らない人を探すのが困難なほど、人気を集めている。
最大の武器は「ないものを創り出す」能力。「私の活動で“ナシ”を“アリ”に変えたい」と語る彼女は、既存の固定概念に捉われず、ゼロからイチを創り出す才能の持ち主だ。
彼女が新たな挑戦としてプロデュースする商品は香水。応援購入サービス『Makuake』を利用し、香水としては敬遠されてきた金木犀の香りに挑戦する。
今回Forbes JAPANは、香水のプロデュースを皮切りに、“ゼロ”から“イチ”を生み出してきた、きゃりーぱみゅぱみゅのクリエイションの源泉を取り上げる。
商品開発に、自分の「こだわり」をつめこんで
──はじめに、今回『香水』をプロデュースするに至った経緯を教えてください。
私はもともと、自他共に認める「香りオタク」です。柔軟剤やディフューザー、香水にはこだわりを持っていました。
以前のインタビューでも「機会があれば“香りのプロデュース”もやってみたい」とお話したように、香水のプロデュースには強い興味を持っていたんです。
今「香水」をプロデュースするに至った経緯は、自分のほしかった香水が、なかったから。「ないのであれば、自分でつくればいい」と思い立ちました。
──「ほしかった香水」とは、具体的にどのような商品ですか。
金木犀の香りがする香水です。金木犀の香りは、主に芳香剤に使用されていて、見慣れないものではありません。しかし芳香剤のイメージが強いために、香水の香りとして選ばれることが少ないみたいだったんですよね。
また「和風すぎる」という声があるなど、ネガティブなイメージを持たれていることも分かりました。でも、お花としての金木犀の香りは、誰もが好きなもの。そこで、私が自分でプロデュースすることを決めました。