きゃりーぱみゅぱみゅ、クリエイターの一面。前例のない香水を開発するまでの舞台裏

きゃりーぱみゅぱみゅ

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「機会があれば“香りのプロデュース”もやってみたいんです」──9ヶ月前、彼女がForbes JAPANのインタビューで語った夢が、早くも実現しようとしている。

その彼女とは、日本のポップアイコンとしてファンを魅了し続けるアーティスト・きゃりーぱみゅぱみゅである。2011年「PONPONPON」で衝撃的なデビューを果たし、今では世界を股にかけるトップスターに。国内では、その名を知らない人を探すのが困難なほど、人気を集めている。

最大の武器は「ないものを創り出す」能力。「私の活動で“ナシ”を“アリ”に変えたい」と語る彼女は、既存の固定概念に捉われず、ゼロからイチを創り出す才能の持ち主だ。

彼女が新たな挑戦としてプロデュースする商品は香水。応援購入サービス『Makuake』を利用し、香水としては敬遠されてきた金木犀の香りに挑戦する。

今回Forbes JAPANは、香水のプロデュースを皮切りに、“ゼロ”から“イチ”を生み出してきた、きゃりーぱみゅぱみゅのクリエイションの源泉を取り上げる。


商品開発に、自分の「こだわり」をつめこんで


──はじめに、今回『香水』をプロデュースするに至った経緯を教えてください。


私はもともと、自他共に認める「香りオタク」です。柔軟剤やディフューザー、香水にはこだわりを持っていました。

以前のインタビューでも「機会があれば“香りのプロデュース”もやってみたい」とお話したように、香水のプロデュースには強い興味を持っていたんです。

今「香水」をプロデュースするに至った経緯は、自分のほしかった香水が、なかったから。「ないのであれば、自分でつくればいい」と思い立ちました。

──「ほしかった香水」とは、具体的にどのような商品ですか。

金木犀の香りがする香水です。金木犀の香りは、主に芳香剤に使用されていて、見慣れないものではありません。しかし芳香剤のイメージが強いために、香水の香りとして選ばれることが少ないみたいだったんですよね。

また「和風すぎる」という声があるなど、ネガティブなイメージを持たれていることも分かりました。でも、お花としての金木犀の香りは、誰もが好きなもの。そこで、私が自分でプロデュースすることを決めました。
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文=倉益璃子 写真=小田駿一 レタッチャー : Shinji Uezumi(ADUMS)

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