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イーロン・マスク(Photo by Robyn Beck-Pool/Getty Images)

テスラの株価は昨年末から急騰が続き、2月3日午後に800ドル近くまで上昇した。背景には先週発表された、第4半期の好調な決算内容がある。アナリストらは同社の株価見通しを大幅に引き上げた。

テスラの株価は2月3日の一日で100ドル以上も上昇し、780ドルで取引を終えた。アーガスリサーチは第4半期決算を受けて、目標株価を808ドルに引き上げていた。

アーク・インベストメント・マネージメントはさらに強気で、テスラ株が最高のシナリオの場合、2024年までに1万5000ドルに達すると予測した。

テスラは先週の決算で2期連続の黒字を報告し、今後の四半期に関しても自信をのぞかせた。2019年のグローバルの出荷台数は、前年比48%増の36万7000台だったが、中国での製造が始動した2020年は50万台以上を出荷すると述べている。

ニッチな市場向けの高級EVメーカーだったテスラは、ここ数カ月でマス向けのメーカーに変貌し、株価は過去6カ月で170%近い上昇となっている。

アーガスリサーチは直近の顧客向けレポートで次のように述べた。「製造面の様々な課題を乗り越えて、テスラはEV業界での優位なポジションを今後も維持していくだろう。同社の好調なパフォーマンスは2020年以降も続いていく」

テスラ株の空売りで利益をあげようとする投資家は、年初から巨額の損失を被ることとなった。テスラ株は米国のどの企業よりも多くの空売り投資家を抱えており、S3パートナーズの調査では、浮動株総数の18%を空売りが占めているという。

空売り投資家は銀行から株を借り受けて市場で売り、値下がりした際に買い戻して高値で決済し、差額から利益を得ようとしている。しかし、テスラ株は上昇を続けており、空売り投資家らは損失を出し続けている。

この状況が続けば、損切りを狙う空売り投資家からの売り注文が殺到し、ショートスクイーズと呼ばれる事態が発生。株価はさらに上昇することになると、1月22日のCNBCの記事は指摘していた。

2月3日の株価の急騰で空売り投資家らは、一日で25億ドルもの損失を被ることとなった。S3パートナーズは彼らの損失の累計が、今年に入り83億ドルに達したと試算している。

不安材料は「新型肺炎」


一方で、テスラの最大の株主であるイーロン・マスクの保有資産が現在、393億ドルまで伸びたとフォーブスは試算している。

テスラの株価は2019年前半には停滞状態にあった。しかし、2019年の後半に突如、盛り返し、史上最高値を更新。テスラは第3四半期に続き、第4四半期も黒字を計上した。

テスラの時価総額は今年、米国の自動車メーカーとして史上初の1000億ドル超えを達成し、現在は1400億ドル(約15兆2000億円)を突破した。これは、GM(時価総額480億ドル)とフォード(同360億ドル)の合計の2倍近い金額だ。現時点でテスラを上回る時価総額を誇る自動車メーカーは、トヨタのみとなっている。

一方で、今後の同社の不安材料の一つにあげられるのが、新型コロナウイルスの感染拡大だ。テスラは先日、上海のギガファクトリーでの製造を開始したばかりだ。同社のCFOは、先日の決算発表で、コロナウイルスの感染拡大が2020年第1四半期の業績にネガティブな効果をもたらす可能性に言及していた。

編集=上田裕資

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