アルマーニがバーキャビネットに込めた「日本文化への憧れ」

キャビネットに使われるラッカー(塗装)前の水彩画が施された板。




かつて“日本趣味”であるジャポニスムは19世紀にヨーロッパ文化圏に流行し、ゴッホは「名所江戸百景」の模写を、クロード・モネは着物姿の妻の肖像「ラ・ジャポネーズ」を描いた。西洋の日本文化への憧れは、時を超え「アルマーニ/カーザ」にも引き継がれている。


金箔を貼り付ける「ゴールドリーフ」の職人。

問題解決よりも問題提起の能力が必要となるこれからの時代に必要なのは、直感力・感性を磨くことと言われる。社会的選択にも心を使うため、感動することができなくなってしまった人は優れた意思決定もできなくなってしまうというのは、神経科学者アントニオ・ダマシオの「ソマティック・マーカーの仮説」だ。アートが日常にあることで作り出される価値がここにある。

日常にある家具が丁寧な手仕事で作られていることを想像するとき、そこにはアートを見る時のような心の動かされ方があるはずだ。

アルマーニらしい華やかさな切り口でアートとデザインの境界を攻めている「アルマーニ/カーザ」。それは現代を生きる我々のインスピレーションの糧となるはず。今後の「アルマーニ/カーザ」の提案に期待をしていきたい。

文=児島麻理子

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