ビジネス

2020.02.03

立ち上げから2年、いまheyがサービスブランド統合に打って出たワケ

hey代表取締役社長の佐藤裕介


──今回の統合によって、具体的にどのような展開を考えていますか?

何度も言われてきたことですが、個人、スモールビジネスの人たちが力を持てる時代になってきているのは明らかです。この2年、その変化の波の中心にいて、彼らのために僕らは何ができるかをずっと考えてきました。

スモールビジネスの人たちはオンライン、オフラインの区別がなく、自分たちが提示できる世界観はオンラインだけでは限界があるので可能であればリアル店舗を出店し、お客様と会って話したいと思っているわけです。

一方、リアル店舗をやっている人たちも普段からインスタグラムやツイッターなど、ラインなどさまざまなインターネットサービスを使っているので、オンラインにも商売を拡張しようと思うのは自然なこと。

僕らがフォーカスしているお客様はオンライン、オフラインを当たり前のように行き来し、商品のフォーマットもさまざま。例えば、Tシャツ屋さんだからTシャツのみを売るのではなく、イベントをやる際はチケットの販売をしたり、ファンクラブのようなサービスを提供し、会員限定のコンテンツを作ったりするんです。

お客様が提示したい世界観、ブランド、興味関心の傘の下に多様な商品が並ぶ。物販もやるし、イベントもやるし、会員制のコミュニティもやる。オンラインとオフラインを行き来するのが当たり前だからこそ、そこはシームレスに繋がっていた方がいい。

でも現状、メルマガの配信には例えばブロマガを使っていたり、会員制のコミュニティにはDMMサロンを使っていたりと用途に応じてバラバラなところが多いんですよね。そんな状況を解決すべく、「Coiney」と「STORES.jp」のサービスのブランドを「STORES」に統合し、オンラインとオフラインをシームレスに行き来できるようにしました。これでお客様のこだわり、個性を自由に表現できるようになればいいな、と思います。

僕たちがフォーカスしているお客様が当たり前にやりたいと思っていることが、当たり前のようにできない世界は良くないので、まずはサービスブランドを統合しました。今後、プロダクトとしても統合していき、オンラインとオフラインの境目、商品フォーマットの境目がない世界を実現し、お店を運営する負担をできるだけなくしたいですね。
次ページ > やりたいことを妨げるハードルを無くしてあげる

文=新國翔大 人物写真=小田駿一

ForbesBrandVoice

人気記事