ユニクロで世界を牽引する柳井正
1949年に山口県で生まれた柳井正。大学卒業後の72年、父親が創業した「小郡商事」に入社。91年に社名変更し、ファーストリテイリングとなる。商品企画から生産、物流、販売までを自社一貫で行うSPA(製造小売業)を展開し、低価格・高品質のカジュアルウェアブランド、ユニクロやGUを育て上げた。
ユニクロは国内店舗数817、海外店舗数は1400を超えており(2019年11月末時点)、柳井の資産は3.4兆円、世界27位の富豪である(19年10月)。
1. 頭のいいと言われる人間に限って、計画や勉強ばかり熱心で、結局何も実行しない
計画や勉強ももちろん重要だが、実行しなければ何も生まれない。柳井はファーストリテイリングで求める人材についても、「学歴や国籍は関係ない」と述べている。知識の多さよりもコミュニケーション能力や実行力の高さを評価しているのだ。
2. 10回新しいことを始めれば9回は失敗する
03年に発行した、自身の功績をまとめた著書のタイトルが、『一勝九敗』。柳井は小郡商事に入社した当初、仕事の効率の悪さや従業員の態度を直そうと厳しく指導した結果、7人中6人の従業員が辞めてしまったという。成功者に見える柳井にも、失敗の経験はある。
3. 失敗に学ぶことと、リカバリーのスピード。これが何より大切である
失敗を恐れないだけでなく、そこから何を学ぶかが重要だという言葉。柳井にとっても失敗は嫌なものであり、「蓋をして葬り去りたい気持ち」になると語っている。だが、失敗から何も学ばないと同じ失敗を繰り返してしまう。失敗から学び、修正していけば物事は良い方向に向いていくのだ。
4. 人生でいちばん悔いが残るのは、挑戦しなかったこと
柳井は一度成功しても、挑戦を続ける。多店舗展開する際も、父親からはリスクを取らない方が良いと反対されたという。しかし柳井は全国展開を目指し、のちに世界展開を目指した。自分自身が目指すことを最優先し、挑戦を続けた結果が成功を生んだのだろう。
5. ユニクロでいちばん発言力のある人、それは社長ではなく、お客様
事業において重要なのは、顧客のニーズや不満を見逃さず、掴むこと。ユニクロは人それぞれのライフスタイルに合う普段着として、「LifeWear」というコンセプトを打ち出している。「誰にとっても良い服」であるよう、常に顧客視点を忘れずにいるのが柳井の姿勢だ。
6. 常に、組織は仕事をするためにあって、組織のための仕事というのはない
経営者は特に気を付けたい言葉だろう。組織が大きくなってくると、顧客の視点を忘れたり、仕事本来の目的からずれてしまったりする。良い仕事をしていくために、挑戦し続けられる組織を作らなければならないという柳生の信念が表れている。
7. 起業をするのに、特に素質は必要ない
柳井は「ほとんどの人が起業できる」と述べており、特に若い人は世界を目指して起業するべきだと主張している。起業を考えているすべての人にとって、背中を押される言葉ではないだろうか。
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