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2020.02.02 11:30

日本の「アメ車」の概念を覆す シボレー・コルベットが劇的に進化

新型シボレー・コルベット

新型シボレー・コルベットは、衝撃的というか、革命的なクルマと呼ぶしかないだろう。日本のメディアやファンにその迫力満点の姿を初めて見せたのは、1月10日に幕張メッセで開幕した東京オートサロンだった。

この新型は、「コルベット初」の特徴が満載だ。ミッドシップV8エンジンも、右ハンドルも、8速デュアルクラッチも、これまではなかった。

第一印象は、GM系のシボレーがよくもここまでコルベットをコロッと変えられたなぁという驚きだった。まるで、アメリカの優秀なサッカー選手が、フェラーリの故郷モデナに行き、より高度な技術を身につけ、現地のファッションセンスを覚えて帰国した感じがする。

今までの長いノーズと短いリアデッキに代わって、新しいシルエットは、コルベットのデザイン・ニュアンスとそれらしいテールライトを用いながら、フェラーリとランボルギーニのデザインを足して2で割ったようなスタイリングになっている。絶妙なバランスだ。エッジィな外観が美しい。スポーツカーのファンから見ると、たまらない変身と言えるだろう。

そのたまらない気持ちは、まずアメリカで広がった。昨年末に新コルベットは名門モータートレンド誌のカー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、1月には、北米カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。これから、欧州、日本、オーストラリアにも上陸すると考えると、その波紋がさらに広がりそうだ。

「待ってました!」と喝采を送るべきこの8代目は、欧州の名門スーパーカーたちと初めて競争することになる。しかも、それらの半分の価格で。



この8代目の登場で、ミッドシップのスーパーカーを好む顧客が初めて、コルベットを検討範囲に入る時代になったということだ。会場でインタビューしたファンたちはかなり興奮気味だった。「シボレー、どうした? 格好良いじゃないか!」とか、「このコルベットなら乗ってみたいな」とか、「この美味しそうなスペックから目が離せない」と言うコメントを耳にした。

GMジャパンによると、10日からの2日間だけで、オートサロン会場でおよそ100台の受注があり、全国ディーラーも含めると、合計300台以上の予約を受けたそうだ。
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文=ピーター・ライオン

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