日本の「アメ車」の概念を覆す シボレー・コルベットが劇的に進化

新型シボレー・コルベット




記者会見では、GMジャパンの若松 格社長が日本仕様の概要を説明した。専用のサスペンションや空力パーツ、電子制御LSD、ブレンボ製の高性能ブレーキ、そして「ミシュラン・パイロットスポーツ 4S」タイヤなどを搭載する「Z51 パフォーマンスパッケージ」を標準装備するという。アメリカン・マッスルの好きな人なら、ヨダレが出るほどのスペックだ。

新型コルベットのミッドエンジンに搭載されるのが、新世代の「LT2型」直噴6.2LのV8ガソリンエンジンだ。最大出力は495hp、最大トルクは65kgmを発生する同車は、なんと0-100km/hの加速は3秒。日本に導入される2種類は、1180万円の「2LT」と、1400万円の「3LT」だが、デリバリー開始は2021年の春。アメリカでの価格は6万ドルぐらいだけど、日本にはその高スペックが上陸するので、この1000万円超えというわけだ。

「パワートレインを低い位置に搭載することで、低重心化を図り、ハンドリングを向上させた」と若松社長。最も大きく改良されたのは、潤滑システムとベンチレーションシステムだ。新型はベースグレードにも、エンジン取り付け型のドライサンプオイルシステムと3基のスカベンジポンプを初めて採用した。

これらの装着によって、サーキット走行時の潤滑性能を高めている。つまり、本格的なサーキット走行に挑戦する時に、今までに問題だったエンジン内のオイル容量を維持し、パフォーマンスの低下を防ぐ作りになっている。また、「ツアー」「スポーツ」「ウェザー」「トラック」の4つのドライバーモードも付いているので、運転の状況に合わせて走行できる。個人でセッティングできる「Zモード」もある。



コクピットはドライバーを中心にデザインされている。ステアリングホイールの上下にフラットスポットもあり、ゲージは全てデジタル。本革シートの色は赤、タン、黒など多くの選択がある。

これだけの新外観と「コルベット初」の技術を採用すると、新型コルベットは今までにないスリルを提供するのは間違いない。欧州のスーパーカーたち、見てますか?

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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文=ピーター・ライオン

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