アトラシアンの強敵に浮上の業務ソフト「クラブハウス」の強み

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今回のラウンドを主導したGreylockのゼネラルパートナー、Sarah Guoによると、同社ではアトラシアンの領域に挑戦するスタートアップを以前から探しており、クラブハウスが最も可能性のある企業だと考えたという。

「アトラシアンのことは大変尊敬しているが、この10年間でソフトウェア開発の方法は大きく変わった。どのツールも成熟期を迎えるが、我々のポートフォリオ企業では、“ソフトウェア開発の問題点をトラッキングするツールに大満足している”と言うエンジニアは1人もいない」と彼女は言う。

1000人以下の企業に最適なツール

しかし、アトラシアンに戦いを挑むのは容易なことではない。アトラシアンは、2002年にシドニーで設立され、4年以上前にIPOを果たしたが、その後も急成長を維持している。

同社の売上高の3分の2を稼いでいるのはJiraと関連するコラボレーションツール「Confluence」だ。アトラシアンの顧客数は約16万社で、同社に比べるとどのスタートアップも小粒に見える。

クラブハウスのSchraderは、「我々のツールは、社員数が1000人以下の企業に最適なソリューションだ」と話す。同社は、調達した資金を使って社員を増員し、マーケティング活動を拡大する予定という。

「当初から、エンジニアのみに向けたツールを作ろうとは考えていなかった。プロダクト開発にはデザイナーやマーケター、サポート、カスタマーサクセスなど他の部署も多く関わる。我々は、これら全ての人にとって使いやすいツールを作りたいと考えている」とSchraderは語った。

編集=上田裕資

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