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2020.02.03 08:00

会員企業70社以上、若手が動かす「五反田バレー」の未来予想図


スタートアップの集合体である五反田バレーは、ナレッジやリソースなどのシェアをたやすくできる環境を持っているところに大きな魅力がある。企業によって事業内容やカルチャーなどの違いはあるものの、成長フェーズで発生する課題には共通点もある。

そのため、自分たちの会社だけでは解決できない課題を、五反田バレー内の複数のスタートアップと協力することで、解決の機会をつくり出している。例えば、各スタートアップが最も苦労しているエンジニアの採用では、五反田バレーと品川区が協力することで、大規模な採用イベントを、これまでも複数回開催してきた。

今後は、各会員企業の事業成長により貢献できる施策を打ち出していきたいと考えおり、五反田バレーに蓄積された運営リソースを活かしながら、会員企業のニーズに沿うか、かつ持続的に運用できるものであるかを軸に検討していくという。

freee佐々木CEOが語る、五反田を選んだ理由

五反田というエリアは、渋谷や都内中心部などと比べてオフィス賃料が安く、低価格の飲食店や商店街も多く、スタートアップの中心となる若い人たちでも暮らしやすい。山手線、浅草線、東急池上線が通っており、交通の利便性が高いというメリットもある。

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五反田駅

2018年には、東急池上線の高架下に飲食店やサイクルショップなど、ファッショナブルな店舗もオープンし、コワーキングスペースも五反田周辺で約20カ所にまで増加。また2020年3月には、五反田駅前に新たな商業施設とホテルが開業するため、さらなる街としての魅力向上が期待されている。

五反田バレーの理事企業であり、昨年12月に上場を果たしたfreeeは、2014年に麻布十番から五反田へとオフィスを移転した。なぜ五反田だったのか? 同社の佐々木大輔CEOは、この地を選んだ理由を次のように語る。

「私が新卒で入社した博報堂が(当時)地下鉄の三田駅の近くにあり、都営浅草線沿線に住んでいる社員が多く、アクセスのよい五反田で飲食することが多かったので、昔からこの地には馴染みがありました。

その後グーグルを経て、2012年にfreeeを起業。Series A-Bの資金調達後に事業も成長しましたが、100坪を超えるような物件が必要になってくると、オフィス物件を探せるエリアは限られてしまいます。公私ともに社員の仲が良く、皆で飲みに行くことも多い社風のため、近隣に住みやすく、飲食店が充実している場所がよいと考え、五反田を選びました」
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文=森若 幸次郎 / John Kojiro Moriwaka

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