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2020.02.03

会員企業70社以上、若手が動かす「五反田バレー」の未来予想図

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社員の反応については、「もっとも、入社前は、あまりいいイメージ持ってもらえないケースもありますが」と断りながらも、「五反田というエリアについては、社員の満足度は高いです」と話す。

「確かに五反田というと風俗などのイメージも強く、これまでどちらかというとネガティブな感じを持つ人も多かったと思います。でも、サンフランシスコのtenderoin districtやmission districtのように、スタートアップが集積することでエリアのイメージがガラッとポジティブに変わるような場所になっていくといいですね。

かつては、ソニーなどを中心として、五反田は製造業の聖地でもあったのですが、それが新しい産業の街に変貌していくのは、自然な流れだと思います。五反田がスタートアップの地になるのは、ある意味、日本の産業が変っていく象徴といえるかもしれません」

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世界のイノベーションハブとなった地域の多くは、名門大学の協力や政府主導のサポートを得ることで、新たなエコシステムを構築してきた。しかし、五反田バレーは、社会を変えたいと願う若者たちが集まり、彼らの主導で運営されている。

このように若者たちによる若者たちのための地域が日本各地に増え、自治体と上手くコラボレーションすることで起業家育成を加速させていくことができれば、素晴らしいのではないだろうか。五反田バレーがその成功事例として、ますます発展していくことを期待したい。

連載:イノベーション・エコシステムの内側
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文=森若 幸次郎 / John Kojiro Moriwaka

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