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2020.01.30

650万人の雇用を守るため──中小企業の「灯火」をリレーする、M&Aファームの大志

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近年、日本の経済基盤を大きく揺るがしている問題がある。中小企業の後継者不足による黒字廃業。経済産業省の2017年の発表によると、2025年頃までに約650万人の雇用と約22兆円分のGDPが失われる可能性があるのだ。

日本では企業数の99%、雇用者数の約7割が中小企業。過去の日本を支えてきた雄たちが日に日に消えていってしまう。

「高齢化する中小企業の経営者と、次代を担う継承者、この二者をつなぐことで企業の魂、そして従業員の生活は守られる」

“事業承継”のニーズが少しずつ世の中に顕在化しはじめていた15年前、中小企業に特化するM&A支援会社が大阪で産声を上げた。その名はオンデック。

「間違いなく成功すると信じて、29歳の時に起業しました。あの頃は若者特有の“根拠なき自信”に支えられながら、ひたすら前へ前へと突き進んでいましたね」

代表を務める久保良介は、当時をこう振り返る。創業後まもなくして勃発したリーマン・ショックに耐え、その後も順調な足取りで事業を発展させた。

あらゆる判断に合理性を追求する印象すらある業界にいながら、「青臭さ」こそが会社を支えるカルチャーだと言い切る久保。

彼はなぜ、あえて自社をそのように形容するのだろうか。その背景に迫るべく、まずは創業ストーリーから紐解いてみたい。

初仕事は老舗の割烹料理店、机上と実践の違いに翻弄された


「君は起業しなさい。日本は経済立国だから、資金と人脈を手に入れれば、君が正しいと考えることが存分に、何でもできる。関心を寄せているソーシャルワークの分野にだって進出できる。何よりも、君は経営者に向いている」

25歳の時、親子ほどに歳の離れた知人にアドバイスされ、久保は起業を決意した。学生時代は体育会で野球中心の生活。新卒入社した大手カード会社に1年半在籍していたが、起業とは程遠い生活をおくっていた。

「会社を起こすからには、ビジネスのイロハをもう一度学び直さないと」

久保は経済活動のプロセスを網羅すべく、中堅商社に転職。4年ほど在籍し、営業企画のほか、経営企画として業務改善や、物流センター立ち上げ、SAP導入など幅広いプロジェクトのリーダーを歴任した。

果敢に大量の仕事をこなし、ナレッジや視点など吸収できるものはすべて吸収した。

並行して、起業のパートナーにも久保は頭を巡らせていた。その時、真っ先に浮かんだのが、大学野球のライバルであり、友人だった舩戸雅夫(オンデック共同創業者、現・代表取締役副社長)だった。関東でいえば早慶戦にあたる関関戦で対戦を重ねた2人は、偶然にも大手カード会社に同期入社し、ビジネスでも信頼関係を温めていた。

久保の誘いを快く受け入れた舩戸と共に、互いの視野を広げ、スキルを高めながら、その都度ビジネスプランを出し合った。

やがて「経営陣を顧客にすること」「ブルーオーシャンであること」「全業種に関われるサービスであること」「社会課題を解決する事業であること」などの選定基準ができ、最終的に中小企業向けのM&A支援に絞り込んだ。

「20代のうちに創業したいと思い、M&A支援をやると決めて半年ほどで事業を開始しました。事務所に入居した初日に、舩戸と2人で最初にやった“仕事”は段ボール6箱分ぐらいのカップラーメンを買い込むこと。お互い未経験の領域に飛び込んで、売り上げが立つ絶対の見込みもない。『事業が軌道に乗るまではカップラーメンだな』と笑いながら購入した思い出は、未だに色濃いですね」



しかし、そんな“カップラーメン生活”もほどなく終りを迎える。

──いま営んでいる外食・仕出し事業から身を引き、小さな一軒家レストランを開店したい。ゆったりと仕事をしながら余生を楽しみたい。けれども、廃業すると今いる従業員が路頭に迷ってしまう。どうしたらよいか......

創業から半年ほどが過ぎたある日、大阪で老舗の割烹料理店数店舗を営むオーナーからの依頼があった。

店舗は地域密着で固定客の支持が厚く、業績も安定。この事業を高く評価してくれる買収者は、間違いなくいるだろうと2人は意気込んだ。オーナーにM&Aによる譲渡を提案し、受託にこぎ着けた。しかし、真の闘いはここからだった。

「当然、税務や法律などといった専門的な知識は身につけて臨んだつもりでしたが、想像以上に業務が多くて。机上と実践の違いを思い知らされました。

このケースでは数店舗を事業譲渡という形で売却したので、従業員や取引企業との契約をすべて一旦解除し、新たに譲渡先企業と締結し直す、あるいは契約上の地位を承継させる手続が必要になりました。

外食・仕出し事業は比較的シンプルな業種だとはいえ、仕入先、家主、リース、電話、水道、電気、おしぼりに至るまで数十社と契約関係があるんです。次々と出てくる契約の巻き直しに、連日右往左往しながら、なんとかやり切りましたね」

M&A業界に初めて足を踏み入れた2人。“知識”として理解していたことが、実際はどんな仕事なのか、具体的な “経験”になった瞬間だった。

巨額の資金を扱うからこそ大事にしたい対人能力、そして“青臭さ”


M&Aを支援するメンバーは、顧客企業の業界知識はもとより、法律、税務、会計などあらゆる専門知識を集結させた、いわば“ビジネスのデパート”のような素養が求められる。

しかし中小企業のM&Aにおいては、知識の幅や深さが仕事の能力に直結するような、単純な図式は成立しない。久保は、この仕事に不可欠なのは「対人能力」だと断言する。

「私たちのお客様の大半は、百戦錬磨のオーナー社長です。彼らと渡り合いながら信頼を獲得するまでの道のりはとても険しく、困難を極めます。『相手の要望の本質はどこにあるのか』を追求し、見合った説明を重ねていくといった粘り強さも求められます。

そうした一つひとつのコミュニケーションが、やがてスムーズなM&Aへとつながり、経営の根幹を変えていく。企業の未来を創っていく。対人関係の構築こそが最も難しく、同時にM&A支援の醍醐味を感じられる部分なのかな、と」

巨額の資金を動かすM&A支援事業において、オンデックが特に大切にしているのが倫理観と道徳観。企業理念から社員の行動指針までをまとめた『ONDECK WAY』には経営陣の「こうありたい」「こうすべき」といったワードが各所に散りばめられている。

企業理念や行動指針に倫理観や道徳観などを多く掲げると、“青臭い”と思う人もきっといるだろう。

しかし、離職率が高いとされるこの業界において、創業以来、離職者が1名に留まっているのは、この青臭さの先にある、待遇以上の『やりがい』をしっかりと見出してくれているからだろう。

「採用を決定する際には、『一生の付き合いにしよう』と言います。そして実際に、死ぬまでずっと仲間でいたい、大切なパートナーだと思って接しています。だからこそ、制度としてもチームワークを重んじています。

業界では1案件を1人で担うケースも少なくないのですが、私たちは原則として2.5人のチームでやっています。1人でできることには限界があるし、モチベーションの維持も難しい。複数人でやると生産性も高まり、チェック機能が働くからミスも防げる。

そして何よりも、方策を数多く考えることができ、ベストスキームに近づけることができるのです」



再興を目指した、“製造業の触媒”となりたい


企画畑を歩んできた久保と、営業畑を歩んできた舩戸。キャリアや性格は対照的だが、『いい加減なことはしたくない』『プロと自負できるクオリティのサービスを提供したい』という仕事へのプライドは2人に共通する思いだ。

今後もこうした思いを大切に、大切な仲間たちと事業を発展させていきたいと話す久保。鋭い目で見据えるのは、日本の製造業の未来だ。

「『燃費のよい自動車』『長持ちする機能的な素材』『ファクトリーオートメーションによる省力化・省人化』など、私たち日本人は高品質で高効率を実現するものづくりが得意だと思うんです。実際に今、豊かな社会を築けているのは、祖父、親の世代がものづくりで世界を牽引したおかげです。

ただ、中小製造業にはやはり経営資源が不足していると感じます。その経営資源を補えば、こうした強みをもつ企業の伸びしろはまだまだある、いや絶対に。

当社の次の目論みは、それぞれに適した経営スキームを融合させていきながら、少しずつ日本の製造業の体力を取り戻させ、再び世界を牽引する存在へと押し上げること。そんな取り組みを事業化していこうと、そう強く思っているのです」

創業以来M&A支援で培った多様な専門知識と対人能力。そうしたノウハウを生かしながら、オンデックが製造業に確固たる骨格をつくり上げ、業界の再興をもたらす。その日が来るのは、そう遠くはないかもしれない。

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Promoted by オンデック | text by Satomi Fukushima | photographs by Shunichi Oda

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