12歳でソフト開発、18歳で自身が開発した「Synapse Media Player」はマイクロソフトから100万ドルの買収額を提示され、大学生でフェイスブック創業した彼の桁外れの経歴を振り返る。
マーク・ザッカーバーグの現在
ザッカーバーグは2004年にフェイスブックを創業。20年現在、会長・CEOを務める。フェイスブックは世界に約24億ものユーザーを抱える、世界最大規模のネットワーキングソーシャルサービスである。ザッカーバーグはフォーブスの世界長者番付の常連であり、その保有資産額623億ドルにものぼる。
12歳でソフトを開発
ザッカーバーグは1985年5月14日、アメリカ・ニューヨーク生まれ。両親ともに医者という裕福な家庭で育った。父の教育方針は、「周囲に流されるのではなく、自身が本当にやりたいことを全力でやらせる」というものだったので、みんなが持っているから欲しいとねだったバスケットボールは、買ってもらえなかったという。
そんなザッカーバーグが幼少期に関心を示したのが、プログラミングだった。12歳の時に、父が彼らの住む街で1番初めにコンピュータを買い与え、コンピュータの家庭教師をつけた。しかしザッカーバーグがあっという間に習得した為、教師は教えることがなくなってしまった。
プログラミングを習得し終えたザッカーバーグは、ソフト開発に成功する。それが、歯科医の父親をサポートする為の受付業務システム「Zuck net」だ。
マイクロソフトから100万ドルの買収金額を提示される
18歳になったザッカーバーグは、ユーザーの音楽の好みを元に、新たに曲を提案する「Synapse Media Player」の開発に成功。このソフトに対しては、マイクロソフトから約1億円の買収金額を提示されたという逸話も残っている。
ハーバード大学生を格付け
ハーバード大学に入学後は、大学生ならではのサービスをふたつ開発する。ひとつは、どの学生がどの授業を履修しているかをリスト化した「CourseMatch」。
もう一つが、学生の容姿が“Hot”かどうかを格付けするサービス「Facemash.com」だ。後者が大学内で批判を呼んだ上、画像を無許可で使用していたことで大学からサイトを4時間でクローズされる。
しかし、ザッカーバーグは諦めなかった。情報のオープン性を主張しフェイスブックを19歳で開発。ハーバード大学内にて、学生と学生を繋ぐサービスとして誕生した。他大学や多く企業からも大きな反響があったという。
その後、フェイスブックの開発やサービス向上に注力するため、立ち上げ1年後にはハーバード大学を中退。フェイスブックは世界中の人々をオープンに、そしてより近づくサービスとして発展していった。
フェイスブック初期メンバーと決裂
フェイスブック設立後、多くの企業が買収を持ちかけた。初期メンバーの多くは買収額の大きい企業に応じるよう求めたが、ザッカーバーグは応じなかった。利益を求めるより、役立つサービス作りを優先したかったのだという。
ザッカーバーグは、フェイスブックは会社にする為でなく、世界中がオープンで繋がったものにするために作ったのだと述べている。
売上高ほぼゼロの「インスタグラム」を買収
ザッカーバーグの成功はフェイスブックだけに留まらない。12年4月、写真中心のSNSサービスを提供する「インスタグラム」を10億ドルで買収。社員13名、売上高ほぼゼロの当時小さな会社を巨大な額で買収したことは、世界に衝撃を与えた。
「最大のリスクはリスクを取らないことだ」という名言からもあるように、ザッカーバーグの先見性と行動力の高さが伺えるエピソードである。