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2019年の世界経済成長率は、過去10年で最低の2.3%だった。

これは、2020年1月16日に国連が発表した年次報告「世界経済状況・予測2020(World Economic Situation and Prospects 2020)」で明らかになったものだ。

一方、2019年はウォール街にとって最も好調な1年でもあった。S&P500の年間上昇率はおよそ30%、NASDAQはおよそ40%だった。

ウォール街と世界経済は、なぜこれほど乖離しているのだろうか。その要因はいくつかある。

まずひとつは、世界経済の低迷は米中貿易摩擦に起因するもので、この緊張が緩和されれば経済が再び成長を始めるだろうと考えられていることだ。

ドイツ銀行でアメリカを担当するチーフエコノミスト、マシュー・ルゼティ(Matthew Luzzetti)は、プレスリリースで以下のように述べている。「ここ1年ほど、世界的な対立状態があったが、アメリカ経済はこの状況に耐え、記録的に長い拡大局面が続いて満11年となる2020年に突入した。そこそこではあるが安定したペースと言える」

「世界の経済成長は、底入れの兆しを見せている。貿易交渉とブレグジットがもたらす好ましくない結果の多くは回避されている。そして、アメリカ経済の先行指標は全体的に安定している」

しかし、国連が予測する2020年と2021年の世界経済成長は大きいものとは言えない。成長率は2.5%から2.7%の範囲内になると見られている。

ウォール街が好調であるもうひとつの要因は、ヨーロッパと日本の超低金利だ。そのため、両地域の国内市場よりもウォール街のほうが、投資先として魅力的になっている。

アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)は、金融市場に介入し、市場に資金を供給してきた。

そうした資金の一部はウォール街に流れ、投資家たちの楽観的な姿勢を生んだ。

これに加えて、アップルやマイクロソフト、フェイスブックなど、主要な市場インデックスで大きな部分を占めるテック大手は、景気がどれほど減速しようとも動じないと広く考えられている。

翻訳=ガリレオ

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