イーロンが初めて自分のコンピューターをもらったのは1983年、12歳の時のことで、当時コンピューターはとても新しいものだった。イーロンはコンピューターの使い方を学ぶと、「BLASTAR」と題したゲームをプログラミングした。私のモデルスクールに通う大学生たちにゲームを見せると、イーロンが短期間であらゆるコードのショートカットを使いこなしていたことに驚いていた。この学生たちはコンピューター科学科の2年生や3年生で、イーロンはそんな人たちをも唸らせたのだ。
そこで私はイーロンに、ゲームソフトをコンピューター誌に送るよう勧めた。イーロンはBLASTARをPCマガジン誌へ送り、500ランド（当時の価値で約500ドル）の賞金をもらった。PCマガジンの人たちは、イーロンがまだ12歳だとは知らなかったと思う。イーロンが13歳の時、ゲームは出版された。私は当時、イーロンがどのような道に進むのかわからなかった。
私は、テスラやスペースX、キンバルのレストラン「ザ・キッチン」や「ビッグ・グリーン」、トスカの「パッションフリックス」を予見できなかった。でも今は、イーロンがテクノロジーの世界で成し遂げていることや、キンバルが食の世界で作り上げていること、そしてトスカが映画の世界でやっていることが分かる。これは全て、それぞれが子ども時代に好きだったものが根源となっている。
