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アドテク、企業、ベンチャーキャピタルやニューヨークのベンチャー企業について執筆するスタッフライター

Front

Eメールスタートアップ「Front」は1月22日、シリーズCラウンドで5900万ドル(約65億円)を調達したと発表した。興味深いのは、このラウンドを主導したのがVCではなく、エンジェル投資家のグループであることだ。通常であれば、同社の既存株主のセコイア・キャピタルが追加出資をしてリードインベスターになるか、新たなVCを探すのが一般的だ。しかし、FrontのCEO、マティールド・コリンが選んだのは、大手テック企業の創業者たちだったという。

今回の調達額はテック業界では決して大きな規模ではないが、同社によると評価額は前回ラウンドの4倍だという。同社はシリーズBで6600万ドルを調達しており、評価額は2億ドルだった。このことから、最新の評価額は8億ドルだったと推定される。

Frontの売上高は過去2年で4倍に増え、数千万ドルに達する。また、顧客数は2500から5500に増え、1年前に獲得した顧客からの売上は137%増加している。フォーブスは、去年7月に発表した「次世代スタートアップ企業(Next billion-dollar startups)にFrontを選出している。

CEOのコリンによると、調達額の大部分を出資したのは、アトラシアン共同創業者のMike Cannon-BrookesとプレジデントのJay Simons、オクタ共同創業者のFrederic Kerrest、クアルトリクス共同創業者のRyan SmithとJared Smith、Zoom創業者のEric Yuanなどのエンジェル投資家だという。

Frontは、メールでの共同編集や、受信ボックス内のコラボレーションを支援するツールを提供している。クアルトリクス共同創業者のJared Smithは、グーグル時代の同僚でセコイアのパートナーであるBryan Schreierの紹介で、以前からFrontのアドバイザーを務めていた。

Smithが個人でFrontに出資したいと申し出たところ、コリンは他の創業者たちにもメールで声をかけたという。連絡した中には、コリンがイベントで会っただけの者もいて、返信がないケースもあったという。しかし、出資を承諾してくれた人が示した金額の多さにコリンは驚いた。「個人で数百万ドルも出資できるとは知らなかった」と彼女は話す。

編集=上田裕資

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