1月25日のWSJによると、ベゾスの交際相手であるローレン・サンチェスが、その兄のマイケル・サンチェスにメールを転送したという。その後、兄がメールをタブロイド誌の「ナショナル・エンクワイアラー」に売り渡した結果、2019年1月にベゾスの不倫が暴露されることになったとされている。
ベゾスはナショナル・エンクワイアラー発行元のアメリカン・メディアが、このメールを暴露すると、彼を脅していたと主張していた。アメリカン・メディア側は、不法な行為を行っていないと反論しており、連邦地検は事実関係の調査を行っていた。メールはその調査の一環として、検察当局に引き渡された資料に含まれていたという。
WSJによると問題のメールは2018年5月10日に、サンチェスから兄に宛てて転送されていたという。ベゾスはその翌年1月に元妻マッケンジー・ベゾスとの離婚を発表したが、問題のメールはベゾスと不倫相手のサンチェスとの親密な関係を伺わせる内容だったという。このメールは後に、ナショナル・エンクワイアラーの記事中で引用された。
さらに、2018年7月3日づけのメールには上半身裸のベゾスの写真が含まれていた。アメリカン・メディアは以前から、ベゾスの不倫を告発したのがサンチェスの兄のマイケル・サンチェスで、記事は彼からの情報提供を受けて掲載したものであり、不法行為は行っていないと主張していた。
これに先立ち、1月22日の英紙「ガーディアン」に掲載された記事では、ベゾスの電話がハッキング被害に遭い、メールが流出したとされていた。記事によると、ベゾスの依頼を受けた調査で、サウジアラビア皇太子のムハンマド・ビン・サルマンが、マルウェア入りの動画をワッツアップでベゾスに送信し、その結果、彼のスマホがハッキングされたことが判明したとされた。
この情報を入手した国連の担当者らは22日、重大なプライバシー侵害の疑いで米国などの司法当局に対し、調査を進めるよう要請していた。
サウジ大使館はガーディアンの報道がばかげたものであるとツイッターで述べ、さらなる調査によって事実を明るみに出すよう求めていた。
メールの流出元がベゾスの不倫相手の端末だったことを示す証拠を、米司法当局が入手したことで、事実関係についてさらなる疑問が浮上したことになる。