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インターネット関連のビジネスを立ち上げようとする場合、アマゾンやマイクロソフトなどの大手のクラウドサービスの利用は避けては通れない。「ディフィニティ(Dfinity)」創業者のドミニク・ウィリアムズは、この状況を変えようとしている。

ディフィニティは「インターネット・コンピュータ」と呼ばれるブロックチェーンベースのプラットフォームを立ち上げ、全てのデータをクラウドにアップし、インターネットを分散化する事をゴールに掲げている。

ディフィニティは先日、スイスで開催された世界経済フォーラム(ダボス会議)で「LinkedUp」と呼ばれるオープンなSNSのデモを行った。LinkedUpは特定の企業に支配されない、分散化されたリンクトインのようなサービスだ。

LinkedUpは現状ではデモ版のサービスだが、オープンソースのコードが用いられており、外部の開発者が自らのアイデアを組み入れる事が可能だ。LinkedUpのソフトウェアはインターネット・コンピュータ上にビルドされているため、全ての変更は外部に可視化される。

「フェイスブックがどのようにしてニュースフィードを構築しているかは、私たちには見えないし、貯蔵されたデータがどんな処理をされているかも不明だ。これがオープンなインターネットと決定的に異なる点だ」と、ウィリアムズはフォーブスの取材に話した。

「しかし、LinkedUpでは全てのアップデートやガバナンスは外部に可視化されている。システムがどのように動いているかを、誰もが把握可能なのだ」と彼は続けた。

つまり、LinkedUpはブラックボックス化されていないソーシャル・ネットワークということになる。全てのユーザーがアルゴリズムの動作を把握し、特定のコンテンツが表示される理由を理解できる。誰もがネットワークを構築するコードにダイレクトにアクセス可能なため、既存のネットのインフラのように、企業や特定の個人に決定権を握られる事が無い。

スイスのツークに本拠を置くディフィニティは、これまで1億9000万ドル(約208億円)の資金を「アンドリーセン・ホロウィッツ」や、仮想通貨関連の投資企業「ポリーチェーン・キャピタル」「マルチコイン・キャピタル」らから調達している。

ウィリアムズはLinkedUpにインスパイアされた開発者らが、オープンバージョンのワッツアップやフェイスブック、イーベイを作り出すことを望んでいる。

ディフィニティは約2カ月前に、外部のデベロッパー向けのSDK(ソフトウェア開発キット)をリリースした。同社は今年後半に、インターネット・コンピュータを立ち上げる予定だ。

編集=上田裕資

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