米フロリダで「イグアナが木から落ちる」珍現象が頻発の理由

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米国のフロリダ州南部を寒波が襲い、寒さで体が硬直したイグアナが木から落ちる現象が相次いでいる。アメリカ国立気象局(NWS)は1月21日夜、現地の住民らに対し、イグアナは多くの場合死んではおらず、凍えて動けなくなっているだけだと警告した。

イグアナは夜になると木の上のねぐらで過ごす習性を持つが、NWSによると爬虫類は寒さに弱く、体が麻痺状態になるという。さらに気温が約7度を下回ると寒気でショック状態になり、木から落ちてしまうのだ。

ただし、木から落ちたイグアナは死んでいるように見えても、日中に気温が上昇すると再び動き回るようになるとNWSは警告した。フロリダ南部を襲った今回の寒波は、マイナス4度という異例の低気温をもたらし、マイアミでは7年ぶりにこのような警告が出された。

フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールドや、ユニバーサル・スタジオは1月22日、寒さのため休園した。

イグアナは大きい個体の場合、全長が180センチ、重さが8キロに達することもあるという。

イグアナは本来、フロリダに生息していた生き物ではなく、侵入生物種にカテゴライズされている。イグアナは住宅地では植物にダメージを与え、地面に穴を掘るなどの迷惑行為を行う。

温暖化が進む中で、フロリダにおけるイグアナの生息数は増加し、被害の報告件数も増えている。イグアナが寒さで木から落ちる現象は、2018年にも報告されていた。

編集=上田裕資

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