挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

ある調査によると、楽天およびAmazonの国内利用者は2019年4月時点でそれぞれおよそ5000万人。少なくとも国民の約40%がEC利用者ということになる。今やECがない生活は考えられないものとなった。

そんななか、EC業界やメーカーのマーケティング関係者らを中心に、ある言葉が“バズ”を起こしている。それがD2C、Direct to Consumerという概念だ。その名の通り「消費者に直接」自社で手がけた商品を届ける形態を指す。

従来のメーカー直販や、ユニクロに代表される製造小売(SPA)との違いは、すべての過程がデジタルで完結していること。商品の企画・開発、宣伝、決済、流通すべてをオンライン上で行い、一人ひとりの顧客に対して直接かかわりをもつ。問屋や小売といった中間業者もいらない。それがD2Cだ。

3rd株式会社は、この「ビジネスの総合格闘技」ともいえるD2C領域で、クライアントのブランド立ち上げや運営にかかわる業務の、文字通り“すべての側面”において身内と第三者── the “3rd” person ──双方の視点を使い分けながら支援する。

彼らの信条は、ブランドのストーリーや世界観を構築して、“広げるのではなく掘り下げる”アプローチをとること。決してスケールアップだけを求めず、ブランドが存在し続けることに重きを置いている。手がけるプロダクトはファッションやコスメ、サプリメント、伝統工芸品など多岐に渡っている。

代表は弱冠33歳の川村匡慶(ただのり)、彼を支えるメンバーはわずか3名。このスタートアップが今、業界に新風を巻き起こそうとしている。

いびつであること。そこにブランドの個性が宿る

モノトーンでまとめたモードなデザインの服装に身を包み、その話し方や佇まいも相まってか、どこか落ち着いた印象を与える川村。しかし彼が口を開き始めると、“ブランド”という概念に対する並々ならぬ情熱があることに気づかされる。それはまるで、見た目には穏やかだが温度がもっとも高いとされる、青白い炎のようだ。

そんな彼のブランドへの思いの原体験は、現在の同僚でもある編田(あみだ)と共にアパレルブランドを運営していた20代のころにさかのぼる。



現在のD2Cブランドよろしく、オンラインを中心にブランドを展開していた当時の川村は、あることに気づいた。

それは、どんなにいいモノを作っていても、ブランド設計から物流まで、どこかに少しでもほころびがあれば、その商品が消費者に届かないこと。そして、それにもかかわらず、こうしたブランドを総合的に支援するプレーヤーは存在していないこと。

「SNSやクラウド、物流の発展でD2Cを始めるハードルは下がっています。でもその一方で、良いプロダクトがあったり、マーケティングが上手かったりしても、成功に至らなかった企業や人も多く見てきました。

D2Cはあくまで手段でしかなく、ブランドとして成立し持続させることは全く別の話です。だからこそ、当事者でもあった私たちが、彼らを支援する側に回るべきだと思ったんです」

川村は自身のブランドを売却し、その後、2016年に3rdの創業に至った。

冒頭で紹介したように、ブランドの立ち上げから、商品企画、ECサイト制作・運営、物流、カスタマーサポート、さらにはマーケティングまで幅広い支援をする3rdだが、何より大切にしているのは、「ブランドづくり」だという。

「D2Cの特徴は、ごく一部の人たちの熱狂があれば、規模拡大を追わなくてもビジネスとして持続可能な状態にできることです。ただし、その状態をつくるためにはブランドオーナーの思いや熱量がしっかりと確立されていなければいけません。

情熱だけが先行した偏った思想でもいいし、一般的な企業からは無視されてしまうような、市場規模の小さな一部の人達だけに向けた課題解決であってもいい。そういう、“いびつさ”があるからこそ熱狂が生まれる。だからまずは、その思いを引き出して、具現化するのが私たちの最初の仕事です」

第三者であり、同じ船のクルーである

彼らの最初の仕事、つまりブランドづくりを“情熱”の工程だとするならば、そこから先の仕事は“冷静”の工程だといえる。

「ただ魅力的なブランドコンセプトや製品が誕生しただけでは、まだ成功ではありません。作り手の思いを軸に据えたマーケティングが成立することで、ようやくブランドがファンに届くのです」

大手メーカーから、個人で活躍するインフルエンサーのプライベートブランドまで、川村たちはそれぞれのブランドの個性に共感する一方、第三者としての視点も失わない。俯瞰的かつ客観的な目で、取るべき施策などを精査し、必要があれば修正しながら、“情熱”とのバランスを取っていく。

3rdのビジネスは、常にフラットだ。

クライアントとは受発注の関係ではなく、「このブランドを成長させたい」という同じ想いを持ったチームとして関係性を築いている。こう表現するとあらゆる業界にいる“今風なコンサルタント”の常套句のようにも聞こえるが、これを精神論で終わらせず、制度にしている点が興味深い。

実際に、クライアントと一つのチームになるために、多くの場合はレベニューシェアで、かつ3年以上の長期契約を結ぶという。共にリスクを背負い、同じ船に乗る。だからこそ、クライアントも3rdのメンバーも対等に意見を交わすことができている。その結果、強いD2Cブランドが確立できるのだ。



「これでいいや」ではなく「これがいい!」であふれる社会

“D2C先進国”の筆頭である米国では、共感をベースに多くの人が、自分がいいと思うものを発信し、そこにファンが生まれ、購買する構造ができあがっている。そう遠くない将来、日本にも同じ現象が起きるだろう。

川村はそうした時代に、作り手とユーザーの間で、「売り手と買い手ではなく、ブランドとファンの関係性」をしっかりと築きたいと話す。

「私たちは、自分たちが好きだと思うブランドを支援しています。ブランドの世界観、プロダクトに共感しているからこそ、心の通った仕事ができる。そういう仕事は、“やらされ”じゃないからとても楽しいんですよ。

だからその思いをユーザーにも伝播させて、売り手と買い手ではなく、同じ価値観を持った仲間として選んでもらえるブランドをたくさん世に残していきたい。まだ数が少ないですが、日本において、そういうモノづくりができる企業やブランドを、どんどん増やしていきたいですね」

それぞれの価値観でいいと思うものを選び、そこにお金を払うことは、購買体験をより幸せなものにする。川村は、ファンとブランドが「共感」をベースにコミュニティを築いていければ、世の中はもっと楽しくなるはずだと信じている。

現在、私たちは、量ではなく質を重視する時代に突入したといわれて久しい。大量生産されたモノの魅力や、みんなと同じモノを持っている価値は徐々に薄れ、一人ひとりの感性、心の琴線に触れるものに魅力を感じる時代。川村の言葉を借りると、「それぞれのブランドやプロダクトが持つストーリーこそがファンをつくる」のだ。

労働力が減少トレンドにある日本には、1つのモノの価値を高めることが重要になる時代が訪れる。その中でブランドやプロダクトの付加価値を究めることが鍵になるD2Cビジネスは、希望の光でもある。

「米国から広がったD2Cブームですが、実は日本はプロダクトの面ではD2Cの最先端を走っている国だと思っています。欧米よりも多様性がないものの、その分ハイコンテクストな文化が根付き、企業努力により細分化された魅力的な製品が溢れています。

そこにD2Cの特徴であるデジタルを起点としたマーケティングやブランディングが組み合わされば、世界で活躍する日本発のデジタルネイティブブランドが生まれることも夢ではないと思います」

めざす理想郷はまだ遠いかもしれないが、川村率いる3rdはあらゆるブランドに命を吹き込み続け、その世界の実現を加速させるためのキープレイヤーであり続けるだろう。

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