I’m the CEO of CultureBanx, redefining business news for minorities.

Photo by David Becker/Getty Images

植物由来の代替肉を製造販売する米インポッシブル・フーズは、大手ファーストフードチェーンの次なる顧客として狙っていたマクドナルドの説得を断念したと伝えられている。

インポッシブル・フーズは、テニス選手のセリーナ・ウィリアムズや、俳優のジェイデン・スミス、コメディアンのトレバー・ノア、ラッパーのジェイ・Zなど多くの投資家から文化的な支持を受け、評価額は20億ドル超に達したが、それでもマクドナルドを説得するのには不十分だったようだ。ロイター通信の報道によると、インポッシブル・フーズとマクドナルドの協議が物別れに終わったのは、不安材料が多かったためだという。インポッシブル・フーズ側が十分な代替肉バーガーを生産できず、うまくいかないのではないかと懸念されたのだ。

インポッシブル・フーズがこれまで提携している企業で、代替肉が不足する事態が発生していたことが明るみになったことを踏まえると、そうした不安はもっともかもしれない。

背景

インポッシブル・フーズは、大手ファーストフードチェーンのバーガーキングやレッド・ロビン(Red Robin)、ホワイト・キャッスル(White Castle)とすでに提携しているほか、小売店でも製品を販売している。しかしホワイト・キャッスルは2019年6月、インポッシブル・スライダー(Impossible Slider)と呼ばれるバーガー用パティが1カ月にわたって不足する事態に陥った。その原因はインポッシブル・フーズ側の製造上の問題だった。

それ以前にも、2018年4月に肉汁を再現した肉なしバーガーが売り出された際、商品が買えないという苦情が多くの客から寄せられた。

ビジネスニュースサイト「カルチャーバンクス(CultureBanx)」は、不安を抱くべきは、マクドナルドとインポッシブル・フーズだけではなく、インポッシブル・フーズの投資家もしかりだと述べている。

インポッシブル・フーズは2019年5月に実施された直近の資金調達ラウンドで、3億ドルを追加で獲得し、新たな評価額は20億ドルに達した。同社は、2035年までに食料供給システムから動物性の食品を一切排除することを目指している。

代替加工肉の分野では競争が激化している。2019年5月には、インポッシブル・フーズの最大のライバルであるビヨンド・ミートが新規株式公開を実施し、初日の株価は163%上昇した。ビヨンド・ミートは現在、市場で60億ドルのシェアを握っている。

ビヨンド・ミートには実は、とっておきの切り札がある。創業当初、マクドナルドの元最高経営責任者ドン・トンプソン(Don Thompson)が経営するベンチャーキャピタル、クリーブランド・アベニュー(Cleveland Avenue)から投資を受けていたのだ。マクドナルドが目を向けるべきは、インポッシブル・フーズよりもビヨンド・ミートなのかもしれない。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい