倉林:日本支社の立ち上げは必要不可欠です。なぜなら、特に日本の大企業に関しては、営業も対面で行う必要がありますし、サービス導入後の企業を積極的にサポートするカスタマーサクセス(CS)が非常に重要であるのが現状です。日本進出に関しては、日本のSaaS市場の先駆者的存在であるセールスフォース出身者を日本代表として雇用するグローバル企業も多く見られます。
日本市場の魅力は、日本のクラウド市場がすでに100億ドル規模までに成長しているということです。そのため、グローバル企業が参入する余地も大きいと思います。セールスフォースやマルケトが日本市場で成功していることがその証拠になります。日本市場はすでに、米国から進出しているグローバル企業と、日本の起業家たちにより、よりよいソリューションの競い合いが生まれてきています。
一方、日本のSaaSスタートアップに対しては、米国をはじめグローバル投資家やVCの投資は出始めた段階で、まだまだ少ない。レムキンさんにも投資をしてもらいたいですね(笑)。
レムキン:興味はあります。米ベイエリアでの投資の競争環境・スタートアップの競争環境は熾烈です。今や欧州にもあらゆる米国VCの巨大なオフィスがありますし。日本やインド、そしてアジアの企業に投資をしたいと思います。
日本のSaaS領域での投資経験・実績豊富なVC投資家出ある倉林さんには、ぜひ「Saastr Annual 2020」の「Japan SaaS」セッションの中で、日本のスタートアップがいかに魅力的か、また、日本のクラウド市場が世界のクラウド企業やスタートアップに重要か、という観点で話をしていただきたい。世界に、その魅力がまだまだ十分に知られていないと思いますから。