24歳の天才が提案する「LiDARのサブスク」と自動運転の未来

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「Hydraは速度を測定することができる。これは、これまでなかったとても興味深い機能だ。通常、光センサーはラジアルや2次元の速度を測定することができないが、我々は独自のセンサーコントロールや分析により、コマ送りだけでなく、ポイントレベルでの測定を行うことを実現した」と、ダイムラー出身のエンジニアで昨年7月にLuminarのソフトウェアチームに参画したChristoph Schroderは語った。

実際、デモでは右車線を追い抜いていったキャデラック製SUVの速度がディスプレイに表示された。

現在24歳のラッセルは光学の天才で、フォーブスが世界を変える30歳未満の30人を表彰する「30アンダー30」にも選出された。彼はベロダインなど大手のライバル企業を追い抜き、多くの自動運転車メーカーと提携しようと積極的に活動している。

Luminarは、昨年7月に1億ドルを調達し、累計調達額は2億5000万ドル(約275億円)に達した。顧客にはトヨタやアウディ、ボルボ、フォルクスワーゲンなどが含まれ、「今後はさらに増える」とラッセルは話す。

「顧客数は、18カ月前の4社から40社に急増した。この中には、自動車メーカー上位15社中、12社が含まれる」とラッセルは述べたが、企業名は明かさなかった。

Luminarは、2022年までに自動運転レベル4の提供を予定する自動車メーカー向けにセンサーやソフトウェア、ADAS(先進運転支援システム)を提供する体制を整えなければならない。自動運転レベル4とは、高速道路の入り口から出口までを人間の手助けなしで自律走行できることを意味する。

「自動運転レベル4の普及は、我々の製品の生産ボリュームを増やす上で非常に重要だ」とラッセルは話す。ロボットタクシーなどの完全自動運転車を待ち望む声は多いが、短期的には高速道路のように一般道よりも単純で、制約された環境での自動運転の方がチャンスが大きいとラッセルは考えている。

「最高のセンサーを搭載しても、ロボットタクシーの完成には10年を要する。多くの人が完全自動運転の難易度を過小評価し、実現までに要する期間を短く見積もっていた」とラッセルは述べた。

編集=上田裕資

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