I cover major developments in the retail industry.

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中国電子商取引(EC)大手アリババ集団の海外向けECサイト「AliExpress(アリエクスプレス)」が欧州事業を強化している。従来は主に中国製品を越境販売してきたが、現地のブランドや販売業者にもプラットフォームを開放。中国で半分超のシェアを握り、収益性の高いアリババの仮想モールのモデル再現を狙う。ただ、その道のりは平たんではなさそうだ。

AliExpressが欧州でまず攻略しようとしているのは、スペインとイタリア、ロシア、トルコ。ロイター通信の報道によると、AliExpressは販売業者を引き寄せるため、競合する米アマゾン・ドット・コムよりも有利な条件を提供している。

例えば、2019年にプラットフォームを開設したスペインでは、月額の利用料金を免除したうえ、販売手数料もアマゾンの7〜15%より低い5〜8%に設定した。アマゾンのスペインのウェブサイトには18年時点で、小規模な業者が8000社ほど出店しているという。

ただ、これまでのところ、その成果はまちまちのようだ。スペインではこれまでに小規模な業者が数千社登録し、大手百貨店のエル・コルテ・イングレスも7ブランドの商品を出品する意向。また、新興コスメブランドの「La Tour(ラ・トゥール)」も既に販売を始めている。

一方、スペインの「Mango(マンゴ)」やイタリアの「ベネトン」を含むいくつかの大手有名ブランドからは、出店先としてふさわしくないとして断られた。ある大手ファッションブランドはロイターの取材に、自社ブランドが「憧れてもらえるような環境」が必要だと説明している。これに関してAliExpressの担当者は、外国ブランドにAliExpressを理解してもらうには時間がかかるとの考えを示したという。

アリババは36年までに顧客ベースを20億人に増やすという目標を掲げる。AliExpressを積極的に売り込むことができれば、その実現に向けて欧州でのシェアを拡大できるとみられる。その場合、アマゾンは本格的な競争に直面することになるだろう。

編集=江戸伸禎

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