日本初の「酒蔵ホテル」 築100年の古民家は、新たな観光資源になるか?

プロモーション動画の撮影には、外国からのボランティアも参加した。


10月には蔵周辺の飲食店に向けて説明会を開き、英語メニューを常備するなど、外国人観光客を受け入れるための準備をリクエスト。協力してくれる店舗は「KURABITO FRIENDLY」と称して、宿泊者へおすすめの店として紹介する予定です。

さらに、外国人観光客に人気が高い、お寺での茶道体験や着付け、座禅、書道、寿司握りなど、さまざまな体験を地域と連携して用意し、酒蔵だけでなく地域全体を盛り上げる計画です。

2019年11月上旬に開かれたプロモーション動画撮影に参加した8人のボランティアは、ほとんどが外国の方でした。

初日は洗米と限定吸水の作業を、翌日は甑へ米を入れ、蒸米を運んで放冷する作業や出麹などを体験していました。作業の合間には、杜氏や蔵元に向けてさまざまな質問が飛び交う場面も。

参加者のひとりは、「これまで経験した酒蔵訪問ツアーよりも、ずっと思い出深い体験ができました。両親や知人にも教えてあげたい」と話していました。



宿泊施設の定員は8名。日本文化に関心を持つ、20代から40代の首都圏に住む外国人や外国人観光客が主なターゲットです。アジア諸国からの旅行者に向けて、積極的に宣伝をしていく予定とのこと。

開業は2020年の3月を予定しています。日本初となる新しい試みですから、宿泊者の満足度が成功につながる鍵となるでしょう。今後の展開が楽しみですね。


取材・文=空太郎

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