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オランダ政府は今年1月1日付で、国名の通称である「Holland(ホラント)」の使用を廃止した。

「Holland」の使用をやめ、英語では「the Netherlands(ザ・ネザーランズ)」となる公式名に切り替えるというこの決定は、国際社会でのオランダのイメージや観光客の流れを管理するために新たに始められた大規模なブランディング活動の一環だ。オランダは今年、サッカーの欧州選手権や歌謡祭のユーロビジョンといった大きな国際イベントの開催地となるほか、東京五輪への参加も控えている。

今後は、Hollandという名称は全ての宣伝媒体から削除され、企業や大使館、政府機関や大学は公式名称であるNetherlandsのみの使用を求められるようになる。

これまで、HollandとNetherlandsはどちらもオランダを指す言葉として使われてきた。しかし、Hollandは同国に12ある州のうち、首都アムステルダムを含む北ホラント州とロッテルダムやライデン、ハーグを含む南ホラント州の2つを指す名前にすぎない。

19世紀にはこれらの都市が同国の経済の原動力であったことから、この地域を指す名前が非公式の国名として使われるようになった。(フォーブスジャパン編集部注:日本語での国名「オランダ」も、ポルトガル語でHollandを指すHolandaが語源となっている)

オランダ政府は、同国の国際的イメージを現代化し、自国を毎年訪れる大量の観光客をより環境に優しい形で管理する方法を模索している。

オランダ政府観光局は、訪問者の少ない地域に観光客を分散させるなど、より持続可能で地元を尊重する観光の促進に取り組んでいる。同国では観光客の数が増え続けており、その多くは安い欧州便を使ってアムステルダムなどの限られた都市を訪れ、現地の観光地としての魅力低下をもたらしている。

同観光局は、開始したばかりの10カ年計画について説明した文書の中で「訪問客の流れを制御し、観光業がもたらす機会を活用するためには、今行動を起こさなければならない」と表明。「今は観光促進ではなく、観光管理の時代だ」と述べている。

オランダの大都市では、ベネチアやバルセロナなど欧州の他の人気観光地と同様、「オーバーツーリズム」(観光客の過剰な増加)が深刻な問題となっている。特にアムステルダムはここ10年で非常に人気の旅先となり、住宅費や治安、生活の質、景観などに影響が出ている。

オランダ政府観光局は昨年5月、都市部や観光地の過密化を理由として観光地としての積極的な宣伝をやめると発表。スペインやイタリア、日本の事務所は今春閉鎖し、今後は代わりにリピート客や出張者を多数出している国に焦点を当てる予定だ。

編集=遠藤宗生

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