過去12か月、大半の国がジェンダー公正に向け大きく前進しました。他国より迅速に前進した国もあり、指標の上位10%を占める16か国は、対前年度比で3.3%以上ジェンダー・ギャップを縮めました。
2006年の調査開始以来、ほぼ毎年、北欧諸国が上位を独占しており、2020年度も例外ではありません。第2位のノルウェーに続くのは、フィンランドとスウェーデンです。
5位はニカラグアで、6位以降は、ニュージーランド、アイルランド、スペイン、ルワンダ、ドイツが後に続きます。
そして、最も改善された国は、アルバニア、エチオピア、マリ、メキシコ、スペインです。
2019年、アメリカ合衆国は2位順位を落とし53位に。また、世界第2の経済国である中国は3位落とし106位という結果になりました。
地域別で見ると、ジェンダー・ギャップ解消が最も進んだのは西ヨーロッパで、次いで進捗度順に、北米、中南米、カリブ海沿岸諸国、東ヨーロッパおよび中央アジア、サブサハラ・アフリカ地域、南アジア、そして中東・北アフリカでした。
政治面での前進
女性が一度も政府首脳を務めたことがない国は、最新の指標調査の対象である135か国中85か国でした。おそらく偶然ではありませんが、ジェンダー平等の進んだトップ10位国のうち5か国は、女性が政府首脳を務めています。
今年、全般的にジェンダー・ギャップが縮小した主な要因は、政治面での進捗によって全世界の女性議員数が増えた結果です。それでも、小項目「政治参画」でのジェンダー・ギャップ解消率は24.7%にとどまりました。It’s official: Finland’s Sanna Marin was just appointed prime minister, making her the world’s youngest sitting head of government at age 34.
— AJ+ (@ajplus) December 10, 2019
The Social Democrat will lead a coalition of 5 parties all headed by women. Four of those women are under the age of 35. pic.twitter.com/9LWBUw7cLF
ジェンダー・ギャップ解消率は25%未満 (イメージ:World Economic Forum)
「学歴」や、「健康と生存率」では、ギャップ解消率の上昇はわずかで、両分野のジェンダー公正率はほぼ達成され、それぞれ96.1%、95.7%となりました。
しかし、「経済的な参画と機会」の小項目では、ジェンダー・ギャップがやや広がっており、解消までに要する時間は、2018年の202年から、2019年は257年に延びました。
(この記事は、世界経済フォーラムのAgendaから転載したものです)