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HPのパーソナルシステムズ事業のデザイン部門でグローバル責任者を務めるステイシー・ウルフ

私たちが毎日のように向きあうノートPC。好きなブランドや会社ロゴのステッカーを貼って、自分好みにカスタマイズできるならまだマシなほうだが、会社から貸与されたマシンで、管理番号や社外持ち出し許可を示すシールが貼られ、その他一切のカスタマイズを認められないこともある。

何代かに渡って持ち主が変わった形跡が見られ、「会社支給のPCが最新機種ではなく、テンションが下がった」なんて覚えのある人も多いだろう。あるいは、スペックが充分であれば、デザインは重視しない人もいるかもしれない。

PCは言わば「大切な仕事道具」にもかかわらず、「まぁ、こんなものだろう」と、見た目はハナから期待されていないのも確か。だが、そこに文字通りの「プレミアムPC」というカテゴリーを開拓し、売上を伸長させているのが、HPだ。

WindowsOSのPC出荷台数は、2020年1月に終了するWindows7のサポートに向けた駆け込み需要で全体的に上昇傾向にはあるものの、HPのPC製品はトレンドを上回る前年比約2倍の出荷台数となっている。

2019年11月に発売した企業向けプレミアムPC「HP Elite Dragonfly」は、これまで個人向けPCで培ってきたデザイン、機能性、1kgを切る軽量さを兼ね備えている。また、2018年12月に発売した個人向けプレミアムPC「HP Spectre Folio 13」には本体に本革を使用し、2019年12月発売した「HP ENVY x360 13 Wood Edition」にはパームレストとタッチパッド部分にウォールナット材を採用した。無機質なPCと一線を画す「所有したくなる」デザインだ。


写真=HP提供

「デザインはすべてお客様のためにあるもの。その声を聞かずして成功はあり得ません。PCには機能性も重要ですが、実際に触れたときの感覚や素材感、インタラクション(相互作用)、実際の体験としていかに価値を生み出しているか……。あらゆる要素の調和を図ることが重要です。もちろんその際、ワクワクするかどうかも大切ですね」。

そう語るのは、HPのパーソナルシステムズ事業のデザイン部門でグローバル責任者を務めるステイシー・ウルフ(Stacy Wolff)氏だ。ウルフ氏は Fortune 100の企業でデザイナーを務めた後、Compaq(2002年にHPと合併)へ入社。個人向けプレミアムPCのSpectreシリーズやENVYシリーズから企業向け製品までを手がけ、レッドドット・デザイン賞やiFデザイン賞、I.D.マガジン賞などプロダクトデザインに関する各賞を受賞してきた。

文=大矢幸世 写真=小田駿一

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