ビートルズの名作が「2010年代に最も売れたレコード盤」に認定

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結成から60年を経たビートルズが、今もなお世界で最も商業的に成功したバンドであり続けている事実が新たなデータによって証明された。米ニールセンの2019年の年次レポートで、ビートルズの1969年のアルバム「アビーロード」が、2010年代に最大のレコード盤売上を生み出した作品であることが明かされた。

「アビーロード」のレコード盤の売上枚数は、過去10年間で55万8000枚に到達した。その半数近くが、2019年の売上だった。昨年は「アビーロード」の発売50周年を記念する豪華盤がリリースされ、ビリー・アイリッシュの「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」(17万6000枚)を大きく上回る、24万6000枚のレコード盤を売り切っていた。

豪華版「アビーロード」には、未発表のデモ音源やアウトトラックが収録され、ファンたちを魅了した。

ビートルズはもう一枚のアルバムを、過去10年間に最多のレコード盤を販売したアルバムランキングの上位10位圏内に送り込んでいる。1967年の「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」だ。このレコードは、2010年以降に31万3000枚が販売され、7位に入った。

音楽業界では近年、チャートの集計にストリーミングや音楽配信による消費を「アルバム相当単位(Album-equivalent unit)」という指標に換算し、売上に加味している。しかし、ビートルズはこれらの換算値を含まない「純粋な売上」のみで、過去10年間で最多のアルバムを販売したアーティストの6位にランクインし、合計のアルバム販売枚数は1030万枚に達している。

ビートルズはまた、2019年に226万枚のアルバム相当単位売上を記録し、全アーティストの中で10位に入った。この数値にはオンデマンド型のストリーミングで記録した26億回以上の再生回数が含まれている。2019年のロックカテゴリで、ビートルズはクイーンに次いで2位を記録した。クイーンは映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットにより、復活を遂げていた。

これらの数字から、ビートルズが音楽史上最大の成功を収めたバンドであることは明らかだ。50年前に解散したビートルズは今もなお、現代のヒットメイカーらと互角に戦い、世界の音楽シーンに影響を与え続けている。

編集=上田裕資

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