ビジネス

2020.01.15

Allbirdsがいま、日本市場に参入したワケ──オープン日の売上は過去1位を記録

Allbirds共同創業者のジョーイ・ズウィリンガー



1月10日に原宿にオープンしたAllbirdsの日本1号店

──1号店オープンのニュースを知ったとき、何より驚いたのがお店の場所が「原宿」だということでした。なぜ、原宿にしたのでしょうか?

1号店の場所を原宿にした理由は2つあります。1つ目の理由が、原宿はデザイン、ファッションの流行の先端地である、ということ。原宿を歩いているとデザインやアートなどに対する情熱が感じられます。そして2つ目の理由は原宿には“スタートアップ精神”が宿っている、ということです。実際、原宿は多くのアパレルブランドが新たに立ち上がっています。

また、これは後々聞いた話なのですが、昔の原宿には野外で独特の派手な衣装でディスコサウンドに合わせて“ステップダンス”を踊る「たけのこ族」といったものがあったそうなんです。自己表現にこだわる、自分が持ってるものをアーティスティックに表現する──これはまさにスタートアップ精神そのものだな、と。

我々も2016年にサンフランシスコで誕生したスタートアップ企業です。スタートアップ精神があり、ファッションなどのトレンドに敏感な人たちが集う原宿は出店に最も適した場所だと思い、ここに決めました。

──原宿の竹下通りはティーンエイジャーが多い場所です。Allbirdsのシューズは最も安いもので1万2500円です。なかなかティーンエイジャーは手を出しにくい気もします。

おっしゃる通り、原宿の竹下通りは若い人が多い場所だと聞きました。Allbirdsは米国では25歳〜30歳を中心にクリエイターやデザイナー、エンターテインメント業界で働くたちによく購入されています。ちなみに男女比は半々です。

Allbirdsのシューズは一般的なシューズと比べると、手を出しやすい価格に設定されていると思いますが、10代からしたら少し高い。そういう点において、原宿への出店は私たちにとってもひとつの挑戦になります。

──オープン後の反応はいかがでしたか?

想像以上に多くの人がお店に足を運んでくれましたね。オープン日の売上はこれまでニューヨーク店が一番だったのですが、日本のオープン日の売上はそれを超えました。過去一番の売上とのことで、今後の展開にも非常に期待が持てました。


Allbirdsファンにはお馴染みの無料で提供される靴紐。店舗ごとにカラーリングは異なる。日本では「鳥居レッド」「さくらピンク」「神奈川ブルー」の3色が提供される。
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文=新國翔大 人物写真=小田駿一

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