アマゾンは1月15日から現地で小規模事業にフォーカスしたイベントAmazon Smbhavを開催する。公式サイトによると2日間のイベントではアマゾンのインド支社の取締役やコンサルティング企業のインフォシス、ICICI銀行やVISAの関係者らがスピーチを行う。
しかし、ベゾスのインド訪問にはもう一つの目的がありそうだ。1月13日、インド競争委員会(CCI)はアマゾンとインドのEコマース企業Flipkartらに対し、独占禁止法違反絡みの調査を開始するとアナウンスした(Flipkartの支配権はウォルマートが握っている)。
CCIはアマゾンやFlipkartらが一部の販売業者を優遇し、インドの中小企業を不利な立場に追いやっていると指摘している。ベゾスはインドの政府関係者と面会し、事態の打開策を探るのかもしれない。
インド政府が2003年に設立したCCIは、政府が任命した6人のメンバーとチェアマンらで構成されている。CCIの目的は、インドの一般庶民が購入するあらゆる商品の公正な価格を維持することとされている。
一方で、インド国内ではアマゾンに対する非難の声が高まっている。インドの7000万人のマーチャントが加入する団体「Confederation of All India Traders」は今週、インド国内の300都市で抗議運動を実施する予定だ。
現地の小売業者らはアマゾンやFlipkartらが、政府が約1年前に制定したガイドラインを遵守することを求めている。このガイドラインはEコマース企業が過度な割引を行うことや、オンライン限定アイテムを販売することを制限する内容となっている。
ベゾスはインドのモディ首相に面会を申し入れたと報じられたが、それが実現するかどうかは定かではない。アマゾンの広報担当はフォーブスの取材にコメントを避けた。