【独占】イートン校のオンライン教育を日本で CEOが「優位性」を語る

Eton X CEOのキャサリン・ウィテカー


──まずは、Eton Xのカリキュラムについて教えてください。

Eton Xは「次世代のリーダー育成」をミッションに、実際にイートン校で提供されているカリキュラムを中心に、オンラインならではのコンテンツを配信しています。

私たちがリーダー育成に必要だと考えているのは、「リサーチ・スキル」や「創造的な問題解決」、「批判的思考(クリティカル・シンキング)」や「精神的回復力(レジリエンス)」をはじめとした11種類の「Future Skills」。これからのスキルの習得をカリキュラムのなかに組み込んでおり、学習者は、Eton Xを通じてリーダーに必要な能力を身につけることができるのです。

──日本で展開する上で留意している点はありますか。

Eton Xは、基本的に全てのカリキュラムが英語で行われるため、第一に言語が障壁となってしまう場合が考えられます。日本で展開する以上、英語力が十分でない学習者を考慮し、講義中でも積極的に発言できるよう、サポート体制を整えていきたいと考えています。

──リーダーシップの重要性は昨今説かれていますが、簡単に身につけられるわけではないと思います。Eton Xを通じて、どのようにリーダーシップが身につくのでしょうか?

スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカバーグといった世界的な起業家のようなカリスマを育てることも私たちのミッションの1つです。しかし、私たちが育てたいリーダーシップは、より広義なもの。例えば、学生時代に自分自身の生活をコントロールしたり、キャリアを選択したり……自分自身の統率という意味でも、リーダーシップは重要です。

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──ウィテカー氏は日本の教育について、どのような課題意識を持っているのでしょうか。

Eton Xがミッションとしている、早期のリーダーシップ教育があまり浸透してないことは、課題の1つだと感じています。例えば、日本の大学生は漠然と大学に進学し、主体性なく大企業に進んでしまう学生が多いと聞きました。しかし、選択してはじめて、自分の人生にリーダーシップをもつことの重要性に気づくもの。だからこそ、リーダーシップ教育を早期に施すことは、キャリア選択において非常に重要だと考えています。

日本には、若くてポテンシャルのある人材がたくさんいる。しかし、自分自身のポテンシャルに気づかなければ意味がないし、自分の人生の目的意識が希薄であれば、気づくことも難しいです。早期からリーダーシップ教育を施すことで、自分が何を欲しているのかを気づき、社会になんの貢献ができるのかに早い段階で気づくことができるのではないでしょうか。
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文=半蔵門太郎 写真=柴崎まどか

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