世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

(左)プロデューサーの川村元気(右)アカツキCEOの塩田元規氏

「目に見えないものを大切にする力」
「“魂”を進化させるとあなたはもっと輝く」

東証一部上場企業のCEOが上梓する書籍のメッセージとしては異色とも言える、アカツキCEOの塩田元規氏初の書籍となる『ハートドリブン』。不確実性の高い時代だからこそ、自身の内側に目を向け、進化させていくべきではないか──。Forbes JAPANでは、この価値観にフォーカスし、塩田氏が「いま語り合いたい」と熱望した5名との連続対談をスタートさせている。最終回は、プロデューサーの川村元気だ。

26歳で初めてプロデュースした映画『電車男』が大ヒット。最近では『君の名は。』や『天気の子』など社会現象を巻き起こすほどの作品を世に輩出している。また、昨今は小説を書いたりもしている。常に“クリエイティビティ”と向き合い続けている川村は『ハートドリブン』をどう読んだのだろうか。

プロデューサーとして携わった映画『天気の子』は興行収入が140億円を突破。また、認知症の母とその息子の交流を軸にした小説『百花』を書き上げるなど、まるで“天才”のように見える川村だが、今回の対談を通して見えてきたのは、ひとりのクリエイターとしての努力の裏側とサバイブ術だった──。


喜劇と悲劇は紙一重

塩田:さっそくですが、ハートドリブンの感想聞いてもいいですか?

川村:面白かったです。特にセドナで男2人で泣くシーンは爆笑しました。

塩田:爆笑ですか!? 起業家仲間は、あそこで泣いたって言ってくれるんですよ。爆笑って言われたのは始めてです(笑)

川村:「喜劇と悲劇は紙一重」っていうじゃないですか。映画「JOKER」でも、喜劇王チャップリンの「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」という言葉が引用されていたけど、まさにあの言葉どおりだなと。セドナでサウナから出て来た男二人が泣いている状況を、引きのカメラで撮ったらめちゃくちゃ滑稽ですよ。

当事者は感動してるっていうのはもちろんわかるですけど。自分と重ね合わせて読んだり、映画のロングショットのように引いて読んだり。そんな多重視点で読んでましたね。

塩田:なるほど、僕がロングショットの視点を持てるようになったのは、まさにこの本を書いてからですね。以前より自分や人の客観的な感情認識が得意になったと感じます。出版をきっかけに、人から相談を受けることが増えて気づいたんですけど、人の悩みってほとんど自作自演なんですよ。勝手に悩みを作り上げて、そこから抜けられないって苦しんでる。客観的に見たら、そもそも悩みなんて存在していないんじゃないのかなってパターンがほとんど。まさに喜劇と悲劇ですよね。

構成=井澤梓 写真=柴崎まどか

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい