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この調査の対象となった独立店舗のうち、1億円以上を売り上げた店舗は、下記の表の通り全体の約60%(37店舗)に及びます。各店舗の売り上げは若干増加しており、各店舗の営業努力がわかります。

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「2019年度自治体アンテナショップ実態調査報告」をもとに作成

このように、東京都内にある自治体のアンテナショップは、営業的にもある程度の規模になっていることがわかります。この売上金額は、都道府県規模では大きな収入源とはいえませんが、市町村レベルではその存在感は馬鹿にならないものといえます。また、先にも述べたように、売上以上に、当該地域の広報や集客などの意味でも多面的な効果もあり、その役割は大きいといえるでしょう。

外国人観光客への対策も進む

日本政府は、2003年の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を皮切りに、観光立国を目指してきました。その政策が奏功し、2013年には、目標の訪日外国人旅行者数が年間1000万人を突破し、2015年には45年ぶりにインバウンド観光がアウトバウンド観光を上回りました。

そして、2018年には、訪日外国人旅行者数は3119万人に達し、過去最高を記録しました。さらに2020年には4000万人、2030年までに6000万人を目指しています。

日本政府が力を入れるこのインバウンド観光では、どれだけ多くの外国人観光客の興味を引きつけられるかは、最終的には個々の地域の人々の努力にかかっており、その結果、地域による成果の違いも生まれるようになってきてるといえます。

このような状況のなか、各自治体はさまざまな創意工夫を行っています。そのひとつが「外国語の案内パンフレット」の作成です。都内の自治体アンテナショップにおいて、これを実施している数は、2018年度の18店舗から2019年度には24店舗に増加。前年度比で133.3%となっています。

また、インバウンド観光の外国人旅行者が、旅の情報源としてネットが活用できるように、施設内での「無料Wi-Fiの整備」などもより多くの店舗で行われ、さらに「ホームページの多言語化」「ポケトークなどの翻訳機の設置」「語学ができる非常勤のスタッフの配置」「POPの多言語化」など、急激に拡大するインバウンド観光への対策を強化させています。

文=鈴木崇弘

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