Takeawayは77億ドル(約8430億円)を投じ、Just Eatの全株式を取得する。買収交渉にはオランダの投資会社、プロサス(Prosus)も参加したが、Takeawayに軍配があがった。
「Just Eatとの合併が果たせることにとても興奮している」とTakeawayのCEOで現在41歳のJitse Groenは1月10日、声明で述べた。発表によると2社の2018年の合計売上は約12億ユーロ(約1460億円)で、損失は4300万ユーロだったという。しかし、両社の2019年の売上は大幅に伸びている。
開示資料によるとTakeaway創業者のGroenは、同社の発行株式1500万株以上を保有しており、その資産価値は15億3000万ドルと算定される。彼は2000年にTakeawayを創業した。Groenがフードデリバリー企業の設立を思い立ったのは、オランダの田舎で開かれた家族の集まりの場だったという。
Groenはベルリンのイノベーション関連メディアFridayatSixの取材に、昨年、次のように述べていた。「会社のアイデアは20秒で浮かんだが、私はその後、19年の間、この会社の事業を磨き上げてきた。欧州のテック起業家で、これほど長い時間を一つのアイデアに注いだのは私くらいかもしれない」
Groenによると、彼は今後の事業拡大に向けてオランダ以外の市場への進出が必須だと考えたという。TakeawayとJust Eatらの、年間成長率は80%に及んでいるという。
Takeawayは買収を通じ、欧州での覇権を急激に高めている。昨年12月に同社は、デリバリーヒーローのドイツ事業を13億4000万ドルの株式と現金で買収していた。