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もう一つ興味深い発見事項は、リスクの低下度に大きなばらつきがあったことだ。乳がんでは6~10%リスクが下がったものの、肝臓がんでのリスク低下率は18~27%だった。研究者らはこれが、がん発達の背景にある仕組みの違いと関係していることを示唆している。

乳がんはホルモンと炎症に関係するものだが、肝臓がんはグルコースと脂肪酸の代謝に関係があるかもしれない。そのため運動は、乳がんよりも肝臓がんを引き起こす仕組みとより直接的に関わっている可能性がある。

研究チームは2016年、非常に多くの運動量をこなすことが13の種類のがんのリスク低下につながっていたと報告した。しかし、チームが新たな調査で指摘している通り、より少ない量(つまり推奨量)の運動をこなすことに対する研究は、これまでそれほど明らかではなかった。そのため、比較的実践しやすい量の運動でも、複数のがんのリスクを顕著に低下させる可能性があることは非常に朗報だ。

研究の著者らは「こうした発見は、がん予防のために推奨される活動水準を直接定量的に裏付けるもので、現在そして将来のがん予防の取り組みに対し実用的な根拠となる」と述べている。現在の運動指針は適切なもので、中強度あるいは激しい運動を1週間に数時間行うよう努力する価値はある。

翻訳・編集=出田静

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